「第11回上方落語若手噺家グランプリ」決勝に臨む林家染吉「何としても優勝したい」

[ 2025年6月11日 11:00 ]

「第11回上方落語若手噺家グランプリ」決勝に挑む林家染吉
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 入門して18年目のラストイヤー。「第11回上方落語若手噺家グランプリ」(18日、天満天神繁昌亭)の決勝に臨む林家染吉(43)は「何としても優勝したい」とファイナリストとして、並々ならぬ意欲を見せている。

 今回の予選ラウンドでは「地獄八景」を披露した。人間国宝の三代目桂米朝さんの十八番とも言われるネタ。だが、染吉はネタの筋よりも「ふんだんにギャグを入れて、笑ってもらいました」。自身17、18、23年に次いで4度目の決勝の舞台となるが「審査員の方から“予選のあの地獄八景では決勝は無理”と忠告された」という。“笑い”だけに特化したネタではファイナルには合わないのか。多くの先輩に相談して、ゆう勝するための対策を練ってきた。「新作1本を含めて5本ぐらい用意してます」と初戴冠に向けて、準備は怠っていない。

 落語と出会ったのは大学1年の時。南山大入学時のクラブ勧誘で「2年浪人して入学しました。フレッシュさがなかったのか、フェンシング部と落研だけが声をかけてくれたんです」。その後、先に電話をくれた落研に入部。「すごく居心地がよかった。最初に覚えたネタは寿限無でした」と振り返った。

 学生時代、月に1度はプロの寄席に足を運んだ。ただ、元々は「江戸落語が好きで、東京に行こうと考えてました」という。ここで運命の出会いが。大学3年時、寄席で聞いた四代目林家染丸(75)を大学の学園祭に招いた。「ものすごく優しい方で、目が合っただけでニコッと笑ってくださった。そんな噺家はウチの師匠と(立川)談志師匠だけでした」。

 江戸落語でなく、上方の染丸門下への入門を志したが、実は大学を卒業してから2年のブランクがあった。「フリーターやってました。弟子入り志願するために車の免許を取ったり、一人暮らしをするための資金を貯めてました」。昼はスーパー、夜はコンビニのレジ打ち。07年8月、天満天神繁昌亭で弟子入り志願。居酒屋での寄席の打ち上げに連れて行かれ、林家竹丸、染左の2人に面接され、履歴書を書き、「頑張ってみるか」と弟子入りを認められた。

 師匠が12年、病に倒れ、その後は桂雀三郎らに稽古をつけてもらっている。学生時代に飲んでいた酒も「噺家の弟子となってから10年以上、1滴も飲んでません。飲めなくなった」という。今は甘党で「まんじゅうやチョコレートなどスイーツが好きです」。夫人からは「優勝して賞金を持って帰ってきてよ」とプレッシャーもかけられている。「今回、勝てなかったら一生勝てないかも。チャンスは出場者全員にありますから」とジンジャエールでの祝杯にすべてをかけて臨む。(古野 公喜)

 ◇林家染吉(はやしや・そめきち)本名=松田宜幸。1981年(昭和56年)9月15日、三重県桑名市生まれの43歳。南山大法学部卒。07年8月に林家染丸に入門。趣味は将棋、映画観賞、推理小説。

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