【王将戦】藤井王将 王将戦V4!!史上5人目 2日制タイトル戦15連勝 単独5位のタイトル獲得28期

[ 2025年3月10日 05:00 ]

ALSOK杯第74期王将戦7番勝負第5局2日目 ( 2025年3月9日    埼玉県深谷市・旧渋沢邸「中の家」 )

<ALSOK杯第74期王将戦第5局・第2日>4連覇を決め「307」のゼッケンをつけて笑顔でフィニッシュテープを切る藤井王将(撮影・西尾 大助、会津 智海 大城 有生希、藤山 由理)
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 将棋の藤井聡太王将(22)=7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑むALSOK杯第74期王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は9日、埼玉県深谷市の旧渋沢邸「中の家(なかんち)」で第5局2日目が指し継がれ、後手藤井が120手で勝利した。対戦成績4勝1敗とし、王将戦史上5人目の4連覇。2日制タイトル戦の連勝を負けなしの15まで伸ばした。タイトル獲得を28期とし、谷川浩司十七世名人(62)を引き離して単独5位へ浮上した。

 29連勝から始まった栄光の棋士人生に価値ある1勝を刻んだ。後手番258局目で初の△3四歩で開幕。自ら戦型選択して雁木(がんぎ)へ進め、藤井ヒストリーの新章を飾った。

 「第1局から難しい局面の多い将棋が続いた。指していて充実感があったし、結果を残せたことはうれしく思います」。近年課題とする後手番での指しづらさ。克服へ序盤から大きく動いた。

 開幕3連勝で王手をかけ、第4局で足踏みして迎えた第5局。2日目も主導権は手放さなかった。58手目△2一飛(第1図)で地下鉄飛車を発射させて揺さぶる。王は5二の「中の家」を終局まで貫いた。

 第4局で初黒星を喫し、王将戦の連勝が9で止まっても進撃は続いた。棋王戦第2、3局に連勝して3連覇。新潟市での第3局ではせき込む場面があったが翌日、寝台列車へ初乗車。出雲市で、選考委員を務める日本鉄道賞を昨年受賞した特急「やくも」の新型車両を視察した。「興味深くてリフレッシュになった」。充電して深谷市血洗島へ乗り込んだ。

 王将戦の連覇を4へ伸ばした。大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、谷川浩司十七世名人、羽生善治九段に続く5人目。谷川の27期に棋王戦で並び、今回単独5位へ浮上した。2日制タイトル戦も初登場から15期連続獲得した。第4局で敗退し、2日制先手番での連勝こそ32で止まったが、適性を改めて示した。

 昨年6月、叡王を同学年の伊藤匠叡王(22)に奪われ、初めて失冠したが、以降王将位を含む6冠を守った。藤井の前の全冠制覇達成者・羽生は1996年度、棋聖を失って当時の全7冠独占が崩れた後、1年後には4冠へ後退した。「パフォーマンスを保っているのは凄い」。羽生はその踏ん張りに驚きを示し、その指し手から「失冠の影響があるように見えない。テンションを変わらず保たれている」。棋力に劣らない精神力を称えた。

 4月開幕の名人戦でも永瀬の挑戦を受ける。1月から最長6月末まで続く2人の戦い。「長い持ち時間で指せて勉強になった。しっかりいい状態で臨めるように取り組みたい」。大盤解説会場でのあいさつの後、対局場へ戻っての感想戦は45分続いた。真理を見据えた対話はまだまだ続く。(筒崎 嘉一)

 ≪万感ゴールテープ≫王将戦4連覇を成し遂げ、ゴールテープを切った藤井。その周りを華やかに舞うお札の肖像には、これまで数々の歴史や記録を塗り替えてきた功績を持つ藤井自身が入っていた。深谷市出身の実業家・渋沢栄一が昨年7月に新1万円札の肖像になったばかり。藤井は王将銀行が発行する「壱万葱(ねぎ)」の顔に=写真。そのことを伝えられると、「でも壱万葱ですからね…」と苦笑していた。ゼッケンに記された「JSA」は日本将棋連盟、「307」は藤井の棋士番号を表している。

 ≪名人戦もVS永瀬≫NHK杯決勝の放映を残すものの、今局が藤井の今期最終対局となった。2月に叡王戦本戦トーナメント準決勝で糸谷哲郎八段(36)に敗れており、来年度での8冠復活はなし。返り咲きを目指すには、まず7冠死守が絶対条件だ。すでに決まっているのは来月9、10日に開幕する名人戦で、挑戦者は永瀬。その後も続く防衛戦を戦いながら、来年1月から始まる叡王戦本戦トーナメントを勝ち抜く必要がある。

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