宝塚・雪組トップ彩風咲奈、本拠地に別れ サヨナラ公演の宝塚公演が千秋楽

[ 2024年8月11日 18:19 ]

白いバラの花束を抱え、ファンにあいさつする宝塚歌劇団雪組トップスター彩風咲奈(右)
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 宝塚歌劇団雪組トップスター・彩風咲奈(あやかぜ・さきな)のサヨナラ公演「ベルサイユのばら―フェルゼン編―」の宝塚公演千秋楽が11日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、17年慣れ親しんだ本拠地に別れを告げた。

 最後の大階段では近年のトップスターではめずらしく、緑のはかま姿で下り「ベルばら」らしい白ばらの花束を手にあいさつ。笑顔いっぱいで「私はとてもすがすがしく、幸せな気持ちでここまでやってきました」などと話し始めた。宝塚時代を振り返り「自分を変えるほどのたくさんの出会いがあり、強い絆を知り、私の世界は大きく広がりました。自分一人で見ていた夢よりも誰かと、仲間とつむぐ夢の方が何百倍も素晴らしいものなんだと教えてもらいました。宝塚が大好きです。男役が大好きです。雪組が大好きです」と感謝。さまざまな事があった17年に「いろいろな思いも感じてきました。楽しいこと、うれしいこと、幸せなこと。そればかりではなく悔しかったことも果たせなかった思いもありました。でも決して忘れたくない人たちがいます。決して忘れられない思いがあります。そのすべてが私をいつも強くいさせてくれる。そう心から感じるからこそ、そのすべての思いを抱きしめて今、ここに立っています」などと表現した。最後に「まだまだかなえたい夢があります。東京公演の千秋楽、その日まで宝塚のため、雪組のため、お客さまのために心からの感謝の思いを胸に舞台に立ち続けたいと思います。まずは宝塚大劇場千秋楽、本当に幸せでした。心からありがとうございました」としめくくると大きな拍手がわき起こり、6度のカーテンコールに応えた。

 本公演終了後には恒例のサヨナラショーも行った。「ベルばら」の代表的なフィナーレナンバー「ばらのタンゴ」から代表作ともなった「BONNIE&CLYDE」の「ブルース・レクイエム」、大作「蒼穹の昴」の「宿命の星」では次期トップの朝美絢(あさみ・じゅん)とデュエットし客席を魅了。ラストは「ベルばら」の「オマージュ」でエンビ服の男役を率い群舞でしめくくり「ベルばらが宝塚を目指すきっかけになった」という彩風らしい、サヨナラショーとなった。

 終了後には劇団内で会見も行い大階段から見た景色について「研ぎすまされた空間で、2階席から客席、組の皆さんの顔が見えてリラックスした気持ちで立っていました。夢の世界だなとあらためて思えました」などと振り返った。涙のない千秋楽に「すがすがしい気持ちでいっぱいで、とにかく楽しませて頂きました。楽しさ、うれしさが(涙を)超えていた」などと表現、最後まで笑顔を浮かべた。

 彩風は2007年、首席で宝塚に入団。雪組に配属され、抜群のスタイルを生かしたダイナミックで流れるようなダンス、愛らしいルックスで注目を集め早くから抜てきを受けてきた。組替えを経験せず雪組一筋でトップに昇り詰めトップ就任後も大ヒット漫画をベースにした「CITY HUNTER」や中国ものの歴史大作「蒼穹の昴」など挑戦を続けてきた。

 彩風は31日に東京宝塚劇場で開幕する「ベルサイユのばら―フェルゼン編―」の公演千秋楽、10月13日で宝塚を退団する。

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