財津一郎さん死去 89歳 「キビシーッ!」「~チョウダイ」名ゼリフ“もっとも~っと”聞きたかった…

[ 2023年10月20日 05:00 ]

財津一郎さん
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 テレビドラマ「てなもんや三度笠」や「3年B組金八先生」などで個性豊かな演技を披露した俳優の財津一郎(ざいつ・いちろう、本名永栄=ながひで)さんが14日午後5時、慢性心不全のため都内の自宅で死去した。89歳。熊本市出身。葬儀・告別式は19日に近親者で行った。喪主は長男功(いさお)氏。「~チョウダイ」などのセリフ回しも人気で、中古ピアノ買い取り専門店のCMは20年以上もお茶の間で親しまれた。

 「キビシーッ!」など明るくオーバーなしぐさとともに発する決めぜりふが流行語になり、人気を集めた名優が静かに旅立った。

 この日、自宅前で報道陣に対応した功さん(62)によると、7月までは功さんや孫らと月1回ゴルフに行くなど元気に過ごしていたという。8月の猛暑で外出を控えていたが、9月に心臓の調子が悪化。「家に愛着があったのでしょう。本人が病院に行くのを嫌がり、訪問診療を受けながら過ごしていた」という。10月に入り介護ベッドで過ごす生活となり、静かに息を引き取った。

 「用意周到な人だった」という財津さんは、自身の葬儀の式場手配や遺影も生前準備。棺には、60年連れ添い、20年2月に先立たれた愛妻ミドリさんの若き日の写真やタバコが納められた。

 55年2月に俳優修業をするため榎本健一主宰の映画演劇研究所に入所。舞台活動を経て、62年に吉本興業に入り、64年に吉本新喜劇に参加。66年に藤田まこと主演の大阪朝日放送の「てなもんや三度笠」に怪しい浪人、蛇口一角(へびぐち・いっかく)役で準レギュラーとして出演。「ヒッジョーニ、キビシーッ!」「~チョウダイ」「サミシーイ!」などのオーバーなセリフが人気を呼んだ。

 69年に東京に活動の拠点を移し、映画やドラマで活躍。松林宗恵監督「連合艦隊」や相米慎二監督「ションベン・ライダー」、伊丹十三監督「お葬式」などで存在感を示した。英語教師役をボケ味を生かして好演した「3年B組金八先生」がドラマの代表作だった。

 95年6月19日、自動車を運転中に脳内出血を発症。開頭手術を受け、左半身に軽いまひが残ったが、懸命なリハビリで回復。2011年3月に放送された「3年B組金八先生ファイナル」を最後に、実質的に芸能活動を休止。妻の介護をしていたこともインタビューなどで明かしている。

 愛川欽也さん、坂上二郎さん、長門裕之さん、大橋巨泉さんらと「昭和九年会」を結成していたが、大半の仲間が先立っている。


 財津 一郎(ざいつ・いちろう、本名財津永栄=ざいつ・ながひで)1934年(昭9)2月22日生まれ、熊本県出身。高校卒業後、早大受験に失敗し、俳優の道へ。旧芸名は財津肇メ。64年吉本新喜劇に参加の際に、現在の芸名に改めた。84年公開の「お葬式」で日本アカデミー賞優秀助演男優賞。舞台「にごりえ」やミュージカルでも高い評価を得た。

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