企業リスク専門家 ジャニーズ問題の“異常性”指摘「すべてを明らかにしないままに幕引き図ろうと邪推」

[ 2023年10月3日 15:59 ]

東京・赤坂のTBS
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 企業のリスク管理に詳しい桜美林大の西山守准教授が3日、コメンテーターを務めるTBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。故ジャニー喜多川元社長による性加害を受け、ジャニーズ事務所が開いた2度目の会見での発言についてコメントした。

 2日の会見では、従来の同事務所は「SMILE-UP.(スマイルアップ)」に社名変更され、被害者救済や補償に特化し、補償が終わり次第廃業。東山紀之を新社長、井ノ原快彦を副社長とするエージェント会社を1カ月以内に立ち上げるとした。社名はファンクラブからの公募で決定し、タレントやグループとエージェント契約を結び活動をサポートしていくとした。救済や補償の具体的時期、再発防止策などにも言及した。

 西山氏は今回の問題について「企業のリスクという意味では極めて特殊な事例だと思う」としたうえで「(問題を)誰も知らなかったわけではないですし、メディアで一部報道されていましたし、警察に通報した方もいる。国会で問題になった場合もある。これだけのことがちゃんと調べれば出てきた。にもかかわらず、隠蔽されてしまっているという意味でいうと、どういうことなんだ?というのは過去に例がないと思う。なぜ、ここまで出てなかったのか」と首をひねった。

 さらに「今出てきているのにもかかわらず、被害者の方がこれだけ誹謗中傷されている状況を考えると、出てこなかったのもやむを得ないんだろうな、言い出せなかった気持ちも(分かる)。“ジャニー喜多川さんが亡くなって、なんで今頃言い出すんだ!”って言うんですけど、今まで言い出せなくて、やっと言い出したにもかかわらず、そういうことを言われて誹謗中傷される状況ですので、分からなくもないというか、恐ろしいなと思います」と話した。

 藤島ジュリー景子前社長は会見を欠席。“レター”を井ノ原が代読した。西山氏は「こちらに関しては出席をされて、説明されるべきであったと思う」と見解。さらに「あとは前副社長の白波瀬氏については一度も表舞台に姿を表していないないわけですけど、こういった方々がちゃんと説明しなくていいのか?という問題はあると思う」と指摘。「それを考えてしまうと、すべてを明らかにしないままに幕引きと図ろうとしているのかと邪推してしまうというところはある」と厳しい見方を示した。

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