「名もなく貧しく美しく」映画監督 松山善三さん死去 91歳老衰

[ 2016年9月3日 05:30 ]

死去した松山善三さん

 「名もなく貧しく美しく」などヒューマンな作品で知られる映画監督で脚本家の松山善三(まつやま・ぜんぞう)さんが8月27日午後8時41分、老衰のため東京都港区の自宅で死去した。91歳。神戸市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は養女明美(あけみ)さん。

 1948年に松竹に入社。木下惠介監督の助監督としてシナリオづくりなどを学んだ後、脚本家としてデビュー。小林正樹監督「あなた買います」「人間の條件」などの映画や、テレビドラマのシナリオを数多く執筆した。

 61年に「名もなく貧しく美しく」で監督業に進出。ろう者の夫婦愛を感動的に描いて大ヒットした。映画「二十四の瞳」の助監督時代に親しくなった女優高峰秀子さんと、55年に結婚。おしどり夫婦として知られた。

 87年に紫綬褒章、95年に勲四等旭日小綬章を受章した。

続きを表示

2016年9月3日のニュース