薬師丸ひろ子 高倉健さん偲ぶ「体から魂が抜けていった感じ」

[ 2014年11月30日 09:16 ]

96年に高倉さんがラジオでDJ初挑戦し、薬師丸ひろ子と共演

 女優の薬師丸ひろ子(50)が30日、ニッポン放送「薬師丸ひろ子 ハート・デリバリー」(日曜、8・30)で10日に亡くなった高倉健さん(享年83)を偲んだ。

 薬師丸は1978年公開の映画「野性の証明」でスクリーン・デビューとなった。同作で高倉さんと共演した。

 薬師丸は高倉さんが亡くなってからも沈黙を守っていたが、この日は「高倉健さんの訃報を聞いて、長いこと言葉を失ってしまいました。身体から魂が抜けていった感じがしました。言葉にすると、あふれて決壊しそうで…ごまかしながら生活してきました。過去のことを思うと、思い出話になってしまい、悲しくなってしまいます。でも、自分の番組なら、少しだけお話ができる気がします」と涙声になりながら話した。

 番組では、いつもは薬師丸の書斎に飾ってあるという高倉さんと共演した時に2人で撮った写真を前に、高倉さんの好きだったというニナー・シモンの「ミスター・ボージャングルス」の曲を流しながら進行。96年に高倉さんが同局のラジオでDJ初挑戦で共演した時の音源も流し、懐かしんでいた。

 2人の映画での共演は、ただ1作だけだったが、「先月の上旬までずっとご縁がありました」と語るように、薬師丸が子供の頃は「ブス、ブス」その後「やっくん」「やく」と呼び名が変わりながら、ずっと「見守っていただきました」と語った。それでも、高倉さんの遺作となった「あなたへ」の撮影現場を訪問。「もう1度、俳優・高倉健さんを目に焼き付けられたことが、これからの人生の糧になる」と明かした。

 その俳優の仕事でのストイックさの一方、「とってもお茶目な高倉さんを思い出します」と語り、薬師丸が大学生だった時、試験の前日に連絡をもらい、その日で終わってしまう、という季節の鍋を食べに行こうと誘われて出かけたところ、高倉さんの勘違いでもっと先までやっていたことが分かり、「早く帰って勉強しなさい」と送りだされたことなどを振り返っていた。

 また「あたたかい人が好き」という高倉さんだったが「その分、ずるかったり、優しくない人に厳しい目をお持ちだった」と語る。薬師丸は「高倉さんも天国でお会いになりたい方もいらっしゃったと思います。無事にお目にかかれたでしょうか」と健さんに語りかけ「私もいつか、高倉さんに人生を生き抜いたことをご報告できるように、やりきって行ければと思います。どうぞ、いつまでも見守っていてください」と語り、やはりあふれる思いは抑えきれないようだった。

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