NHK 佐村河内氏問題の検証番組を放送 譜面は翌朝…

[ 2014年3月16日 12:13 ]

会見に臨んだ佐村河内守氏

 NHKは16日朝、NHK総合「とっておきサンデー」(日曜午前11時)で、ゴーストライターに作曲を依頼していた佐村河内守氏(50)を特集したNHKスペシャル「魂の旋律~音を失った作曲家」や「あさイチ」「ニュースウオッチ9」などの番組について、検証番組を番組のコーナー「佐村河内氏関連番組・調査報告」で約10分間放送した。

 同局の松本浩司・生活食料部長が出演してお詫びの言葉を述べ、番組企画の提案から取材の経緯や手順、聴力への疑問点などを説明した。

 NHKが、プロデューサー、ディレクター、カメラマン、出演者本人、関係者から聞き取りをした。

 佐村河内氏が自分で曲を作っていなかったことについて、疑問に思わなかった理由について、「既に著名な音楽家から高い評価を得ていた。評価が分かれるところはあったが“本人が書いてはいない”という声はなかった」とした。

 NHKスペシャルでは、取材チームは佐村河内氏に「譜面を書いている姿を撮影させてほしい」と依頼したが「作曲しているところは神聖なものなので」と拒まれた。翌朝、机の上に譜面があったという。スタッフは、事前に作曲前のその曲の“構成表”を見ており、それに合致していたため納得したという。

 また聴力への疑いに関しては、ずっと手話を通じた会話で、医師の診断書や障害者手帳を確認した。「そこでさらに踏み込んで聴力を疑えば、未然に防げたかもしれませんが、それ以上は人道上、はばかられました」(松本部長)

 NHKは今回の騒動で、視聴者から多くの厳しい意見が寄せられた。「今回の事実と異なった点など、今後さらにチェックの精度を高め再発防止に努めてまいります」と結んだ。

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2014年3月16日のニュース