60代タレント 暴排条例で初勧告 組長パーティーで歌披露

[ 2013年9月12日 19:10 ]

 警視庁は12日、指定暴力団稲川会系組長のパーティーで歌を歌ったのは東京都暴力団排除条例に違反するとして、都公安委員会が都内の60代の男性タレントに対し、同様の行為をやめるよう勧告したと明らかにした。タレントの氏名は公表していない。

 警察庁によると、各地で施行されている暴排条例に基づく芸能人への勧告は初めて。

 警視庁によると、男性タレントはことし5月に開かれたパーティーでショーを行い、数曲を披露、見返りに現金を受け取った。都公安委や警視庁は「暴力団の活動を助長すると知りながらパーティーで歌うのは、条例が禁じる暴力団への利益供与に当たる」としている。暴力団側は「10万円渡した」と説明しているという。

 男性タレントは「組員から依頼され、宴席を盛り上げるために歌った。昔からの知り合いだった。今後は縁を切る」と話している。昨年も組長のパーティーに出席し歌を披露していたという。

 都公安委はタレントのほか、パーティーに出席し参加費を支払ったスナック経営者の男性2人と組長にも勧告した。

 都暴排条例では、違反者が勧告から1年以内に同様の行為をした場合、氏名が公表できると定めている。

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2013年9月12日のニュース