アリス32年ぶり野外公演 81年後楽園ファイナル以来

[ 2013年4月11日 06:00 ]

1981年11月7日に後楽園球場で行われた「アリス・ファイナル」(左から)堀内孝雄、矢沢透、谷村新司

 谷村新司(64)、矢沢透(64)、堀内孝雄(63)の3人組「アリス」が32年ぶりの野外公演を9月29日に東京・日比谷野外音楽堂で行う。「アリス・ファイナル」と銘打ち、81年11月7日に後楽園球場(当時)で開催した活動休止前最後の公演以来となる。

 10日は26年ぶりの新作アルバム「アリス・イレブン」が発売。これを記念して東京・銀座の山野楽器で、結成42年で初のCD手渡し会を実施した。開始前、スタッフから野音公演開催が発表されると、往年の女性ファンから歓声が上がった。

 谷村によると、アリスとして野音のステージに立つのは約40年ぶり。72年3月に「走っておいで恋人よ」でデビューしたものの、まだ無名だった。共演者の多くはロックバンドで「アコースティックギターを持ってフォークを歌う僕らは浮いていた。客席からブーイングを浴びたんだ。きんちゃん(矢沢)がドラムでガーッとやったら静かになったな」と苦い思い出を振り返った。その悔しさをバネにしてスターの階段を上り、堀内も「野外はやっぱり違うよね」と待ち遠しい様子。

 9月の公演は、日比谷野音の開設90周年記念事業の一環として、オファーがあった。当日は、来月5日から10月上旬にかけて行う初の47都道府県ツアーのクライマックス公演と位置づける。追加の東京公演として組み込み、ツアーは計57公演となる。

 ▽81年の後楽園球場公演 気温7度の冷え込みにも約5万人が来場。バックバンドを加えず3人だけで「走っておいで恋人よ」などを披露。最後は場内を1周し、笑顔でしばしの別れを告げた。当時は首相在任中に急死した大平正芳氏を継いだ鈴木善幸首相の政権下。セーラー服や学ランを着た猫のポスターが「なめネコ」と呼ばれ流行。阪神の江本孟紀投手が「ベンチがアホやから野球がでけへん」と首脳陣を批判し、波紋を広げた。

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