泉沙世子 デビュー3作連続で映画ソング起用

[ 2013年3月20日 07:00 ]

「誇らしくワクワクします」と話す泉沙世子

 シンガー・ソングライターの泉沙世子(24)が、デビューから3曲連続で映画とのタイアップ曲を手掛けることになった。6月12日発売の「手紙」で、同15日公開の「二流小説家―シリアリスト―」の主題歌。「カラスの親指」「さよならドビュッシー」に続き、またもミステリー映画。「感動を音楽で表したい」と意気込んでいる。

 泉は昨年11月のデビュー曲「スクランブル」が、いきなり映画「カラスの親指」(同月公開)のイメージソングに採用された注目の新人。今年1月発売の2曲目「境界線」も「さよならドビュッシー」(同月公開、上映中)の主題歌になった。次作も主題歌で3曲連続の映画タイアップ。映画好きで「誇らしく、ワクワクする。映画は多くの人の努力の結晶。主題歌を歌うのはとても大きなことですが、気張りすぎず、心を揺さぶられた感覚を素直に音楽で表したい」と力が入っている。

 上川隆也(47)主演の「二流小説家―シリアリスト―」(監督猪崎宣昭)も、前2作に続きミステリー作品。横塚孝弘プロデューサーは「低くかすれた音質と独特の世界観が、作品にぴったり」と起用理由を説明する。過去2作の担当者は「温かく深みある歌声は、映画を見る人を、より物語の中に引き込んだ」と、ミステリー作品との相性の良さを指摘する。

 「二流小説家」を見た泉は「日常と非日常を行ったり来たりする緊張感に、目が離せなかった。心えぐられるような気持ちを表現したい」と、脚本も読み込んで製作に入っている。曲名の「手紙」は、連続殺人鬼役の武田真治(40)が上川に手紙を出して物語が動き出すことから決めた。

 昨年、キングレコードの創業80周年を記念したオーディションで、1万人を超える応募者の中からグランプリを獲得。担当者は「独特の視点を、シンプルな言葉で表現する」と魅力を説明する。

 過去には手嶌葵(25)が06年「ゲド戦記」から、11年「コクリコ坂から」まで5年をかけ、4作連続で映画タイアップ曲を手掛けている。泉は7カ月で3曲を歌うことになり、キングレコードの担当者は「こんなに短期間で映画の3曲を歌うのは異例」としている。泉がどこまで連続記録を伸ばすか注目される。

 ◆泉 沙世子(いずみ・さよこ)1988年(昭63)10月28日、大阪府豊中市生まれの24歳。岡山県真庭市の蒜山(ひるぜん)高原で育つ。中学から多くのオーディションを受験。06年に上京。昨年、キングレコード「ドリームボーカルオーディション」でグランプリ獲得。

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