ローランド創業者・梯郁太郎さんが受賞 米グラミー技術賞

[ 2013年2月10日 09:14 ]

グラミー賞の「テクニカル賞」を受賞し、共同受賞者(右)と記念写真に納まる梯郁夫さん

 米音楽界最高の栄誉、グラミー賞のうち、音楽産業への貢献をたたえる各賞の授賞式が9日、ロサンゼルスで行われ、音楽機器メーカー、ローランド(浜松市)の創業者、梯郁太郎さん(83)が「テクニカル賞」を受賞した。

 同賞は優れた技術を表彰するもので、1998年にソニー、2007年にヤマハが受賞している。梯さんは米楽器メーカー創設者との共同受賞。個人の立場での受賞は日本人では初めて。

 授賞式には次男でパーカッション奏者の郁夫さん(51)が代理で出席。「私たち家族の名字には『懸け橋』の意味もある。父は音楽の懸け橋になりたいと願っている」とあいさつした。

 ローランドなどは1983年、キーボードなど電子楽器の演奏情報をコンピューターや他の楽器にデジタル伝送する世界標準規格「MIDI(ミディ)」を発表。梯さんはMIDIを通じて電子楽器の世界を広げたと評価された。

 梯さんは授賞式に先立ち「MIDIは最初はなかなか理解してもらえず(発表から)30年かかってやっと認められた。これからも今の仕事をやっていきたい」と意欲を語った。梯さんのインタビューはローランドのウェブサイトに近く掲載される。(共同)

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2013年2月10日のニュース