海猿 映画と尖閣問題で受験者急増 海保「仙崎君のような優秀な人に」

[ 2012年9月29日 07:41 ]

 人気映画「海猿」シリーズや、国有化した尖閣諸島周辺のパトロール活動が注目されていることなどから、海上保安庁職員を目指す若者が急増している。

 今年秋の海上保安学校の入学試験は申込者数が前年の約2・5倍に膨れ上がった。

 京都府舞鶴市に本校がある海保学校は、主に高校卒業者が入学対象で、試験は春と秋の2回実施。受験申込者は過去2年、春秋合わせて計約1万人だったが、2012年度は約1万6千人に増加。秋試験に限ると、11年度の3064人から7708人に急増した。

 「映画の主人公、仙崎大輔君に憧れ、『潜水士になりたい』と話す受験生が多い。不景気で公務員志望が増えているのに加え、映画などで認知度は確実に上がっている」と採用担当者。庁内には「憧れだけで入っても」という冷めた声もあるが、第3管区海上保安本部(横浜)の三木基実本部長は「仙崎君のような優秀な人に来てほしい」と歓迎。秋試験は9月に1次の筆記が始まり、来年春に約200人が入学する。

 海猿は1999年に連載が始まった漫画で、伊藤英明主演で04年に映画化、ドラマにもなった。海保も全面協力しており、今年7月には東京湾が舞台の4作目「BRAVE HEARTS 海猿」が公開された。

続きを表示

2012年9月29日のニュース