長友の母・りえさん子育て本“折れない心の鍛え方”届ける

[ 2012年1月19日 06:00 ]

長友佑都の母、長友りえさんの著書「心は、強くなる」

 サッカー日本代表DF長友佑都(25)=インテル・ミラノ=の母、長友りえさん(49)の初著書が28日に発売される。「心は、強くなる」(ワニブックス)で、世界的トッププレーヤーとなった長友を支える“折れない心”の育て方を伝授している。

 イタリア・セリエAで活躍する長友の強い精神力の秘密は、母親の子育てにもあるようだ。りえさんは長友が小学校3年生だった時に離婚。冠婚葬祭の司会業をしながら1人で長女、長友、次男の3人を育てた。著書では「子供の自立を促すために黙って見守る子育て」「諦めない心を根気強く諭す」などの子育て法を具体的なエピソードを添えて紹介。「無我夢中の子育てではありましたが、家族で支え合ってきたエピソードを通して、“夢を開拓する心の鍛え方”を皆さんにお届けできたら幸いです」と話している。

 りえさんによると、長友にはサッカーに挫折した時期もあったそうで、小学6年の時に地元の愛媛FCのジュニアユースから漏れ、中学ではサッカー部に入部したものの、部活に行かずにゲームセンターに入り浸った。そんな時、母親として「居場所が分かっているから便利」と前向きに考え、わが子を信じて見守ることを決意。「きょうも佑都のために、仕事をしてくるよ」と知ってほしくて、夏休みでもずっと遊んでいたゲームセンターにまで、わざわざ弁当を届け続けた。

 その後、長友は大切なものに気付き、部活に参加するようになったという。「母さんが一生懸命働き、僕たちを育ててくれた姿は、僕の心にしっかりと残っています。その姿は僕の宝物です」と感謝の言葉を口にする。

 このほか、イタリアに渡ってから交わした母子間の手紙、「スタミナつけて、勝負力アップ!」と題した長友家のカレーのレシピも紹介している。

 ◆長友 りえ(ながとも・りえ)1962年(昭37)4月5日、愛媛県生まれ。父親は競輪選手だった故吉田達雄さん。短大卒業後、22歳で高校の2年先輩だった元夫と結婚。近年、子育てをテーマにした講演を各地で開催している。

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