「画面汚い」批判にも NHK総局長「演出変えない」

[ 2012年1月19日 06:00 ]

定例会見で「平清盛」の演出について「変更しない」ことを表明した金田新・放送総局長

 NHK大河ドラマ「平清盛」(日曜後8・00)を兵庫県の井戸敏三知事が「画面が汚い」と批判し、改善を申し入れるとしたことについて、同局の金田新・放送総局長は18日の定例会見で、画像の明るさなど演出を変更する予定はないと表明した。

 申し入れを受けていないとして、「一視聴者というか、間違いなく第1回からテレビを見ていただいている1人の方がそういった意見を持っている。そういったことを真摯(しんし)に受け止めて参考にしたい」と述べた上で、当初からの演出方針は変えないとした。さらに「番組を見てもらった証拠なのでありがたい。今後の視聴率が楽しみ」と続けた。

 同席した番組の磯智明チーフプロデューサーは画像について「汚いと思われるかもしれないが、現場としてはスモークとか入れて平安時代をよりリアルに映像体験できるように努めている」と説明。「知事の指摘に対する変更点はあるのか」などの問いにも「変更の予定はありません」と強調した。

 井戸知事は8日の初回視聴率が過去3番目の低さだったことを受け、10日の会見で「画面が汚い。鮮やかさのない画面ではチャンネルを回す気にならない」と苦言。この発言に対して翌11日、県に約300件の苦情が寄せられたが、第2回放送後の16日の会見でも「賛成の人は意見を寄せないので当たり前」と述べ、「先週言った通り。明るい画面を検討してもらったらと思う」と、再び苦言を呈していた。

 県や神戸市は、平清盛が築いた福原京が現在の神戸市兵庫区にあったことから、ドラマの放送に合わせて観光誘致を進めている。

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2012年1月19日のニュース