効果なかった「一般1500円」TOHOシネマズが値下げ取りやめ

[ 2011年10月28日 17:21 ]

 シネコン最大手のTOHOシネマズ(東京)は28日、来春から全国で実施することを検討していた映画の一般入場料の値下げを取りやめると発表した。シニア料金など従来の割引制度を継続させた方が、より多くの集客を見込めると判断した。

 同社によると、観客数の伸び悩みを解消しようと、一般入場料1800円を1500円に、高校生1500円を千円に引き下げる方針を決め、3月から7県のシネコン7施設で試験的に実施。その結果、入場者数は全国平均と比べて約5%減少し、逆効果となった。

 試験実施した7施設では、60歳以上は千円とするシニア料金や、毎週水曜日は女性千円とする「レディースデイ」など従来の割引を取りやめるなどしたため、シニアや女性の映画ファンが他の劇場へ流れたとみられる。高校生千円は好評だったという。

 7施設では12月から、一般入場料を1800円に戻し、シニア料金などの割引料金も復活させる。ただし高校生千円と、入会費500円を支払えば常時1300円となる「シネマイレージ会員」料金は継続。反応を見て他の施設での導入も検討する。

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2011年10月28日のニュース