「外事警察」映画化!渡部篤郎「スケール感アップ」

[ 2011年10月28日 06:00 ]

映画化される「外事警察」主演の渡部篤郎

 俳優渡部篤郎(43)が主演したNHKの連続ドラマ「外事警察」が映画化される。国際テロリストの摘発などにあたる警視庁公安部外事4課の刑事の姿を描いた物語。警察内部で互いの秘密を探り合ったり、一般市民にスパイをさせたりするなど、通常の刑事ドラマと異なる展開が話題を呼んだ。ドラマ版の演出を務めた堀切園健太郎氏がメガホンを取る。来年6月2日公開。

 ドラマ版は麻生幾氏の同名小説を原案に、09年11~12月に放送された。一般市民にスパイをさせるなど、秘匿性が非常に高い外事警察の活動を取り上げた異例の作品。緊迫感あふれる極秘捜査の描写や、時に仲間を欺きながら事件の真相に迫っていくスリリングな展開が話題を呼んだ。

 知られざる警察の活動を描いた内容に、同局内では「NHK史上、最も危険なドラマ」との声が上がったという。

 陰謀渦巻く物語に合った静かで暗い演出も支持を受け、視聴者がドラマを評価する「Yahoo!ドラマレビュー」で5点満点で4・94点という高い数字を獲得。全6回の平均視聴率は5・2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)ながら、終了後も番組の公式ホームページなどには続編を望む声が相次いでいた。

 映画は、日本にウランが持ち込まれたという情報をもとに、渡部演じる主人公の刑事が捜査を開始、国際テロリストグループ摘発のため韓国に渡るという物語。関係者は「演出面などで制約を受けない映画の方が、作品の魅力をより高められる」と自信を見せている。

 8月下旬に撮影開始。韓国のソウルや釜山で2週間以上のロケを行い、10月上旬にクランクアップした。クライマックスとなるテロリストグループとの銃撃シーンは韓国で40時間以上かけて撮影。韓国俳優イ・ビョンホン(41)が諜報(ちょうほう)員役で主演した韓国ドラマ「アイリス」のアクション監督らがスタッフとして参加。本物の銃を使った迫力満点のシーンが撮影されたという。

 劇中で韓国語に挑戦している渡部は「緻密なストーリーはドラマと変わらず素晴らしく、舞台が韓国にまで広がっていることでスケール感がさらにアップしています」とアピールしている。

 ▽外事警察 NHKドラマで映画化もされた「ハゲタカ」と同じ堀切園氏が演出を担当。渡部演じる主人公が、時に非情と思える捜査方法で事件の真相に迫っていく。映画には、ドラマに続き尾野真千子(29)、余貴美子(55)、遠藤憲一(50)らが出演。ほかに、韓国映画「男たちの挽歌(ばんか)」などで知られる韓国俳優キム・ガンウ(33)が日本作品に初登場し、真木よう子(29)がキーパーソンを務める。

続きを表示

2011年10月28日のニュース