杉浦直樹さん死去 「岸辺のアルバム」…ドラマや映画、舞台で活躍

[ 2011年9月23日 11:29 ]

06年4月、旭日小綬章の喜びを語る杉浦直樹さん

 「岸辺のアルバム」「父の詫び状」などのテレビドラマや映画、舞台など数多くの作品に出演した俳優の杉浦直樹(すぎうら・なおき)さんが21日午後7時23分、肺腺がんのため東京都内の自宅で死去した。79歳。愛知県出身。葬儀・告別式は親族のみで執り行う。喪主は妻仁美(ひとみ)さん。

 日大芸術学部中退。在学中に新演劇研究所の設立に参加し、1957年に日活の「俺は待ってるぜ」で映画デビュー。翌年「錆びたナイフ」の悪役で注目された。

 山田太一さん脚本の「岸辺のアルバム」(TBS系)や向田邦子さんの「あ・うん」(NHK)などテレビ史に残るドラマに出演した。特に向田作品は数が多く、ドラマを舞台化した「父の詫び状」の父親役は再演を重ね、持ち役となった。
 
 舞台では、ニール・サイモン「おかしな二人」などの翻訳劇に取り組んだ。2001年初演の「こんにちは、母さん」(永井愛さん作・演出)も話題になった。主役から脇役まで幅広く演じられる実力派だった。02年、「あ・うん」で菊田一夫演劇賞を受賞。06年旭日小綬章。
 
 06年に脳梗塞のため舞台を降板、療養していた。

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2011年9月23日のニュース