忌野清志郎さん反原発ソング 100万ダウンロード超 売り切れ続出

[ 2011年5月3日 06:00 ]

 09年5月に他界した歌手忌野清志郎さん(享年58)の三回忌にあたる2日、東京・日本武道館で追悼ライブが開かれた。

 泉谷しげる(62)は、東日本大震災後に注目を集めている清志郎さん率いた「RCサクセション」の反原発ソング「サマータイム・ブルース」を熱唱。同曲は動画投稿サイト「ユーチューブ」で関連動画が計100万ダウンロードを超え、CD店で売り切れが続出している。

 「サマータイム・ブルース」は米歌手エディ・コクランの同名曲の替え歌。清志郎さんは今から20年以上前に「日本の原発は安全です さっぱりわかんねえ 根拠がねえ」と歌い、原発を痛烈に批判した。

 同曲を収録したアルバム「COVERS」は、当時の東芝EMI(現EMI)が突然発売を中止した日本ロック史に残る問題作。その理由を同社は明確に明かさず、清志郎さんは激しく反発した。原子力産業の中核を担う親会社に配慮したのが理由とみられている。

 それから20年余。ユーチューブでは同曲のライブ映像が複数投稿されており、震災後に再生回数が急上昇。多いもので40万回を超え、同時期に制作された反核曲「ラブ・ミー・テンダー」の映像と合わせると、100万回を突破。コメント欄には「彼の警告は現実になってしまった」などとする意見がいくつも書き込まれている。

 <ブルーハーツ、佐野元春らも>ほかの反原発ソングも関心を集めている。86年のチェルノブイリ原発事故後「ザ・ブルーハーツ」が88年に発表した問題作「チェルノブイリ」。佐野元春(55)も同年、原発事故に対する危機感を込めた「警告どおり計画どおり」を発売した。また、浜田省吾(58)も82年発表のアルバムに、原発事故で変わり果てた街の情景を描いた「僕と彼女と週末に」を収録している。

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2011年5月3日のニュース