無力だった…サンドウィッチマン「これが現実なんだろうか」

[ 2011年3月17日 08:20 ]

震災発生当時の状況を話すサンドイッチマンの伊達みきお

 テレビ番組のロケ中、宮城・気仙沼で東日本大震災に被災した仙台出身のお笑いコンビ・サンドウィッチマンは16日、都内で記者会見を開き、地震当日の模様や被災地の現状を訴えた。

 当日は東北放送の仕事で気仙沼湾の魚市場へ。ロケ終了後に駐車場を歩いている時に地震にあったという。

 伊達みきお(36)は「あんな地震は初めて。立ってられない状況でまるで水の上に立っているようだった。2分ぐらい揺れが続き、その後に建物からたくさん人が出てきた。ガラスの割れる音、悲鳴…。そしてサイレンが聞こえて、“高台に逃げてください”というアナウンス。スタッフの指示であんば山という山の5合目まで車で逃げて、僕らは奇跡的に助かった」と振り返った。

 目の当たりにしたのは巨大な津波。「オイルタンクを倒し、海をオイルまみれにしたまま濁流がどんどん陸のほうにあっという間に近づいてきた。逃げようとしている車も人もいたけど、津波にのみ込まれていった。これが現実なんだろうかという気持ちで、あ然とした。下に降りていって救いたかったけど、それもできない。見ていられない状態で無力さを感じた」。

 相方の富澤たけし(36)も「すぐには受け入れることができなかった。ただただ辛い気持ちだった。(気仙沼では大規模な)火災もあったから、もしかしたら(自分たちも)死ぬかもと思った」。

 被災地で求められているものは?と聞かれた伊達は「テレビカメラが入っている避難所は比較的大丈夫なところ。カメラが入れない避難所も多い。メディアはとにかく安否確認をしてほしい。避難所の人たちの顔をいっぱい流してほしい。無事な人でも安否がわからない人がいっぱいいる。それを伝えてほしい」と真剣な表情で答えた。

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2011年3月17日のニュース