小向容疑者帰国 空港で逮捕も容疑を否認

[ 2011年2月26日 06:00 ]

成田空港に到着した小向美奈子容疑者

 覚せい剤取締法違反(譲り受け)容疑で逮捕状が出ていたタレントでストリッパーの小向美奈子容疑者(25)が25日午後7時42分、成田空港着の日航機で滞在先のフィリピン・マニラから帰国。到着後間もなく、警視庁組織犯罪対策5課に逮捕された。容疑を否認している。09年2月に同法違反(使用)罪で有罪判決を受けて執行猶予中だった。逮捕状が出ていたことが今月8日に公になってから17日。捜査はようやく本格化する。

 小向容疑者は午後7時58分、機内からサテライトに姿を見せた。豊満な胸の谷間を強調するような白いタンクトップに黒い上着を羽織り、黒いパンツルック。警視庁の捜査員や空港職員ら約15人に取り囲まれながら入国審査に向かった。

 警視庁は入国手続きを待って逮捕。空港の施設内で逮捕状を示すと、小向容疑者は「違います。知りません」と話した。逮捕後も「事実と違います」と容疑を否認している。その後、空港内の地下から警察車両に乗り込んだ。身柄は午後10時9分、警視庁武蔵野署(東京都武蔵野市)に移された。

 帰国前、マニラの国際空港には現地時間午後2時28分(日本時間同3時28分)に現れた。搭乗便の出発時刻からわずか22分前だった。関係者に肩を抱えられ、足早に歩き、報道陣の問いかけには応じなかった。

 逮捕容疑は、昨年5月14日午前0時半ごろ、東京都品川区のホテルの一室で、イラン人の売人の指示を受けた日本人から覚せい剤約0・9グラムを4万円で購入した疑い。組対5課などは昨年秋、都内のホテルで覚せい剤を売買したなどとして、イラン人と日本人の薬物密売グループを摘発。売人の供述や携帯電話の通話記録、ホテルに出入りする小向容疑者の行動から、売人と接触していた疑いが浮上した。先月17日に逮捕状を取り、3回更新していた。

 マニラには先月21日に入国。逮捕状が出ていることが公になった今月8日以降、滞在を延長。2度にわたって予約していたフライトをキャンセルした。日本はフィリピンと犯罪人引き渡し条約を結んでいないため警視庁は22日に旅券返納命令を外務省に要請していた。

 09年1月、小向容疑者は覚せい剤の所持容疑で警視庁に逮捕。覚せい剤を使用していたとして起訴され、同年2月に、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受け、執行猶予中だった。

 組対5課は今後、覚せい剤の入手ルートや、動機などを詳しく調べる。

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