堀北真希主演、さだ楽曲「案山子」がドラマ化

[ 2011年1月17日 06:00 ]

 シンガー・ソングライターのさだまさし(58)の代表曲「案山子(かかし)」をモチーフとしたドラマが放送される。フジテレビのスペシャルドラマ「案山子(仮)」(3月放送、後9・00)で、堀北真希(22)が主演。曲に描かれている離れて暮らす子供への家族の思いが表現される。さだは「もっともっと良い仕事をしなければと新しい勇気を頂いた気がする」と喜んでいる。

 「案山子」は「元気でいるか 街には慣れたか 友達できたか」で始まる、故郷の家族の愛にあふれた曲。さだが作詞・作曲した1977年の作品で、30年以上たった今もなお、幅広い世代に愛されている。

 ドラマは、遠く離れた都会に暮らす子供を思う家族の心情がベース。フジテレビ系列のテレビ長崎が制作した、長崎・五島列島の大家族を追ったドキュメタリー「五島のトラさん ~9人家族の10年~」を原案にし、家族をテーマとしたオリジナルストーリーに仕上げた。「案山子」は主題歌として登場する。

 舞台は五島列島で製麺業を営む夫妻と子供5人の7人家族。毎日、早朝から一家総出で五島うどんを作る平穏な生活を送っていたが、堀北演じる次女が島での生活に閉そく感を感じ、父(松平健)の反対を受けながらも、プロのカメラマンを目指して上京。しかし、東京で待ち構えていた厳しい現実。苦しみ悩む次女の姿を軸に家族の人間模様を描いていく。

 中島久美子プロデューサーは「誰の心の中にも故郷というべき家族はあるはず。こんな時代だからこそ、家族関係を見つめるきっかけになればと思った」と説明。堀北については「可れんさの中にも強い意志と存在感を感じる」と起用理由を話した。

 堀北は「いろいろな家族の形があると思いますが、家族同士の絆はかけがえのないものだと感じました」としみじみ。さだは「(案山子は)たった1人で膝を抱えて遠いふるさとを思ったことのある人なら分かってくれる“ぬくもり”の歌。(ドラマ化は)頑張って歌ってきたご褒美のようで、とても幸せだ」と感慨深げに話している。

 ≪フジ“さだドラマ”の第3弾≫「案山子」は、さだの描いた家族をテーマとするフジテレビのドラマ第3弾。08年に同題小説を原作とした「眉山(びざん)」、09年には曲をモチーフとした「親父の一番長い日」を放送。「眉山」では常盤貴子(38)と富司純子(65)で母娘、「親父の…」では長澤まさみ(23)と國村隼(55)で父娘を描いた。「眉山」は07年には松嶋菜々子(37)主演で映画化。ほかに、ヒット曲「関白宣言」が80年、「精霊流し」が03年、「解夏(げげ)」が04年に映画化されている。

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2011年1月17日のニュース