高橋尚子、間寛平を絶賛「人類で一番走ってる」

[ 2011年1月10日 06:00 ]

アースマラソンに挑戦中の間寛平を絶賛した高橋尚子

 シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子(38)が9日、マラソンとヨットで世界一周する「アースマラソン」に挑戦中のお笑いタレント・間寛平(60)を絶賛した。21日に大阪城音楽堂であるゴールイベントにも参加する高橋は、愛知県一宮市内で開いた「チームQランニングクリニック」終了後に取材に応じ、「この2年間は人類で一番走ってる。想像もつかない」と“最敬礼”した。

 女子マラソン界を引っ張ってきた高橋も、寛平の挑戦にはただただ敬服するしかない。口からとめどなく称賛の言葉があふれ出る。
 「想像の域を超えてる。信じられない」
 現役時代はレース半年前から合宿を張り、1日40~50キロ、多い日は80キロを走ることもあった。ただ、それは当然ながら環境の整った場所。前立腺がんをおして50度を超える酷暑やマイナス19度の厳寒の中を連日50キロ走った体力、精神力は驚異的だと目を丸くする。
 「恵まれない環境で、この2年間のトータル距離はどの選手より多いと思う。人類で一番でしょう。尊敬します」
 寛平との出会いは2007年3月、ともにゲストランナーとして参加した湘南国際マラソン。その後もマラソン大会やテレビ番組などで一緒になった。一昨年10月、16年夏季五輪開催地を決めるIOC総会が開かれたデンマーク・コペンハーゲンで会った際は「出発時より無駄な肉がそぎ落とされて、全身が走る筋肉で覆われていた」と“進化”を感じたという。
 「すり足で体力を温存しながら走っている」と無駄な力を入れない寛平のフォームを分析。「走るだけならいいけど危険を伴うので自分には無理」と手放しで偉業をたたえた。
 ただ、心配もある。高橋は引退後の約1カ月、全身のけいれんに悩まされた。「眠っていると、夜中に首や背中、肩、膝などがつり、寝るのが怖かった。突然走るのをやめるとエネルギーが有り余って行き場を失う。普通の体に戻すのが大変だった」と振り返る。そんな時は走ると楽になったという。「最後だからこそ気を抜かず、終わった後も気をつけてほしい」と高橋ならでは“金言”も忘れなかった。

続きを表示

2011年1月10日のニュース