舘ひろし ナンちゃんと“江戸版スパイ大作戦”

[ 2010年9月24日 06:00 ]

 俳優の舘ひろし(60)が12年ぶりに時代劇で主演することになった。NHK正月時代劇「隠密秘帖」(来年1月1日後7・20)で、昼行灯(ひるあんどん)と陰口を叩かれていた主人公が刃傷事件の謎を追うストーリー。さらに、30年後、その息子の活躍を描く同局土曜時代劇「隠密八百八町」(来年1月8日スタート、土曜後7・30)でも主役として登場する。

 新春は、舘のマゲ姿で決まりだ。同ドラマは「人として親として守るべきもの、伝えるべきもの」をテーマにした絆(きずな)の物語だ。
 舘演じる小人目付「神谷庄左衛門」に突然課せられた密命は、江戸城内で斬り殺された老中田沼意次の息子・田沼意知の事件の謎を探ること。それまで、腕には覚えがあるものの、子煩悩な家庭人でのんびり生きてきた主人公が、大切な役目を受け、南原清隆(45)演じる同僚とともに、独創的な発想と推理で真相に迫る。その活躍ぶりと親として人として生きる姿を描く。
 「脚本を読んでぜひやりたいと思った。お正月に家族そろって見てもらいたい作品です。30年後の息子が振り返るとオレの顔が映るシーンがある。それが気に入っているんだよね」と話す。
 時代劇の出演は、織田信長を好演した06年NHK大河ドラマ「功名が辻」以来のこと。主演は98年の同局連続ドラマ「物書同心 いねむり紋蔵」以来12年ぶりとなる。「正座が苦手。それに、セリフもたぶん今までで一番多いと思う。人の名前が難しくてなかなか覚えられないし、セリフを言っている場面の夢を見そうだよ」と苦笑い。
 それでも、この作品を成功させたい思いは人一倍強い。そのプレッシャーからか、4月に成功した禁煙を破ってしまう夢を見たという。「もう3、4回ぐらい。“いけない!”と慌てて起きた」と明かした。
 正月時代劇が土曜時代劇へ続くのは初めて。その土曜時代劇「隠密八百八町」では、30年後の成長した息子を演じ、痛快に悪を懲らしめていく。「“江戸版スパイ大作戦”みたいになる。面白いよ」。俳優・舘ひろしの魅力を存分に発揮した作品になりそうだ。

続きを表示

2010年9月24日のニュース