パリス 1泊6000円23時間の滞在で“帰国”

[ 2010年9月23日 06:00 ]

大勢の報道陣の前を通り、帰国の途に就くパリス・ヒルトン(右端)

 米国でコカイン所持による有罪判決を受けた直後の21日夕に成田空港に到着し、入国審査で足止めされていた米国のタレント、パリス・ヒルトン(29)が22日、入国希望を取り下げ、米国への帰国の途に就いた。前夜は空港内のホテルで1泊。ヒルトンホテル創業者一族の令嬢が1泊6000円ほどの部屋で過ごした上、とんぼ返りとなり“お騒がせタレント”の本領発揮となった。

 入国ができないまま、成田空港での滞在は約23時間に及んだ。半袖パーカに大きなサングラスをかけて出国ゲートに姿を見せると「とても疲れたわ」とポツリ。取材陣から日本のファンにメッセージを求められると「私はもう帰るわ。日本のみんな大好きよ。また来られるのを楽しみにしているわ」と言い残し、午後4時7分、自家用ジェット機で出発した。

 22日に東京都内でのイベントに出演するため、21日午後5時半ごろ、米国から妹のニッキー・ヒルトン(26)とともに到着。だが、東京入管成田空港支局が入国の可否を判断しないまま、パリスが入国希望を取り下げた。当初、離日後はクアラルンプールへの渡航を望んでいたが、再び入国できない可能性を考えて米国帰りを決めたという。

 この展開は想定外だったようで、成田到着時はツイッターで「妹と日本に来ちゃった」「私が飼っているうさぎに赤ちゃんが生まれたわ」と写真入りで報告するなど、いたって陽気だった。

 パリスが1泊したホテルは空港内の「成田エアポートレストハウス」。92年に来日した英ロックバンド「ローリング・ストーンズ」のミック・ジャガー(67)が、麻薬事件の前歴を理由に足止めされた際にも利用された。

 全209部屋あり、最高で1泊4万1580円。これに対してパリスが宿泊したのは、不法滞在や強制送還の対象者が宿泊する客室で1泊6000円程度。予約方法によっては1泊4000円ほどで宿泊できる部屋もあるが、ホテル関係者は「パリスさんが泊まったのは最もグレードが低い部屋の1つ」と説明。世界的ホテルチェーンを展開する一族のセレブ生活とはかけ離れていた。

 午前10時半ごろのチェックアウト時には、ロビーに集まった取材陣の目を避けるように裏口からこっそりと抜け出した。パリスのスポークスマンは「パリスはとても落胆しているが日本の規則を理解し、尊重した」とコメントした。

続きを表示

2010年9月23日のニュース