イルカ漁隠し撮りに地元激怒も…監督「見て判断して」

[ 2010年3月9日 06:00 ]

 【第82回アカデミー賞】昨年は「おくりびと」の外国語映画賞受賞で沸いた日本が、今年は一転、困惑に包まれた。長編ドキュメンタリー賞で、和歌山県太地町のイルカ漁を扱った「ザ・コーヴ」が受賞。関係者は「世界中でこれまで以上にたくさんの人が見ることになる」と、反発が大きくなることを危惧(きぐ)した。

 同作は60年代のドラマ「わんぱくフリッパー」に出演した俳優リチャード・オバリーを案内人に、立ち入り禁止区域や隠しカメラで漁の模様を撮影。その手法に地元から非難の声があがっている。昨秋の東京国際映画祭で特別上映され、夏までには全国で公開予定。太地町の漁業組合は「われわれをジャパニーズ・マフィアと呼んでいる」「イルカの体内水銀値の一例」をあたかも全体のように思わせている」などの理由で、配給元と協議中。配給元では「町民の顔にぼかしを入れるなどして理解を得られるよう努力している」と話している。
 受賞を受け、同町の三軒一高町長は「鯨類追い込み網漁法は漁業法に基づく和歌山県の許可により適法、適正に行っているものです。映画は科学的根拠に基づかない虚偽の事項を事実であるように表現しており遺憾」とのコメントを発表。一方、ルイ・シホヨス監督は「日本人が見て、食肉やショーなど娯楽のために動物が用いられるべきかを判断してほしい」と話した。

 ▽「ザ・コーヴ」 「コーヴ」は英語で「入江」。和歌山県太地町の入江を指し、毎年9月にひそかに行われているイルカの追い込み漁を描いたドキュメンタリー。「食肉として販売されるイルカ肉は水銀を含んでいて人体に有害」と“告発”。直接関係ない水俣病患者の映像も盛り込まれている。

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