目に涙…絢香“ラスト唱”水嶋は友人宅から応援

[ 2010年1月1日 06:00 ]

「歌に、音楽に、ファンに」感謝の気持ちを込めて歌う絢香

 バセドー病の治療のため、紅白を最後に歌手活動の休止を発表していた絢香(22)は歌の前に「私にとって歌はなくてはならないものです」と赤いワンピース姿でファンへメッセージを語り始めた。

 「…その歌、音楽に感謝の思いを込めて、そして、いつも応援してくださっている皆さんに感謝の気持ちを込めて、心から歌いたいと思います。聴いてください」。時折、言葉をかみしめるように丁寧に語った。
 昨年2月に結婚した俳優・水嶋ヒロ(25)との結婚指輪を左手薬指に輝かせ、「みんな空の下」を熱唱。「涙流さない」の歌い出しの通り、目には涙をためたものの、こぼすことなく、いつもの伸びのある力強い声で歌い切った。総合司会の阿部渉アナウンサー(42)から「またぜひこのステージに戻ってきてください」と声を掛けられると、笑みをつくってうなずいた。
 審査員の西田敏行(62)は「感動いただきました。よかった。歌の力って生きる力ですね」と感涙。泣いている観客も多く見られた。
 絢香のプロフィルには、歌の命題は「人の心に伝え届けられること」と書かれているが、デビュー4年の集大成の舞台でそれが達成できた瞬間だった。
 実はこのラストステージは、水嶋のエールを受けての登場だった。友人によると、水嶋は家を出る絢香に「次、このステージに立つことを夢見て、気を楽にして歌ってくれば」と送り出したという。一番そばにいる人が絢香の歌に対する思いを理解していた。
 NHKホールの客席では絢香の母と妹が見守った。水嶋は都内の友人宅でテレビを見て、そっと応援。2人は病気を「一緒に治す」と考えており、通院の際には水嶋が付き添っている。絢香は報道陣に「また帰ってきてください」と声を掛けられると「ありがとうございます」と何度も頭を下げて会場を後にした。向かった先は水嶋の待つ自宅。2人で迎える新年から、絢香は新しい生活をスタートする。

 ◆絢香(あやか)1987年(昭62)12月18日、大阪府生まれの22歳。高校1年の時に大阪でライブ活動を開始。デモテープをきっかけにワーナーミュージックと契約し、05年に上京。06年2月にシングル「I believe」でデビューし、オリコン初登場3位。同年9月に「三日月」でオリコン1位を獲得し、同年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。

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2010年1月1日のニュース