楽太郎「天国の師匠に届け」瀬戸のさざ波締め

[ 2009年11月2日 06:00 ]

 来年3月に六代目三遊亭円楽を襲名する三遊亭楽太郎(59)が1日、自らプロデュースした「博多・天神落語まつり」(福岡市)の千秋楽を無事に務め上げた。

 開幕前日の10月29日に師匠である五代目円楽さん(享年76)の訃報に接したが、「断腸の思い」で帰京せずに高座を全うした。
 中入り後に円楽さんの最後(27番目)の弟子、三遊亭王楽(31)の真打ち披露口上が行われ、兄弟子たち6人が舞台に並んだ。楽太郎は「喪に服していますのでおめでたい席はどうかと思いましたが、師匠は最後の弟子がきちんと育ってくれたとの思いでいらっしゃるでしょう」とあいさつ。王楽の父・好楽(63)も「師匠に口上を言ってもらいたかった」と無念の表情を浮かべた。最後は楽太郎が「三本締めでは寂しいので天国の師匠に届くように」と指を1本ずつ増やしていく「瀬戸のさざ波締め」で真打ち昇進を祝った。楽太郎は広島公演を経て、通夜が営まれる4日に帰京する。
 一方、円楽さんが、師匠である六代目三遊亭円生の名跡を円楽さんの一番弟子である鳳楽(62)に継がせる意向だったことが分かった。鳳楽は「先代(円生)の遺族と相談して進めていきたい」と話している。

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2009年11月2日のニュース