ジャネット・ジャクソン「心の中で永遠に」

[ 2009年6月30日 06:00 ]

 25日に急死したマイケル・ジャクソンさん(享年50)の実妹で歌手のジャネット・ジャクソン(43)が28日、米ロサンゼルスで音楽イベント「第9回BETアワード授賞式」に出席し「心の中で永遠に生き続ける」と兄の死について公の場で初めて語った。また、巨額の遺産が絡んだ3人の子供の親権について父親のジョー・ジャクソン氏(79)は「最優先事項」と明言。元妻のデビー・ロウさん(50)は親権の放棄を明らかにした。

 マイケルとともに米ポップス界をリードしてきたジャネット。白いジャケットに身を包んでステージに現れた姿には力がなく、明らかに憔悴(しょうすい)し切った様子だった。
 AP通信によると、兄の死を悲しむファンや音楽関係者らに感謝の言葉を述べた上で、涙をこらえながら「家族全員がここに来たがっていたが、あまりにつら過ぎました」と家族の思いを代弁。父親のジョーさんが立ち上がって歓声を送る中「皆さんにとってマイケルはアイコン(象徴的存在)だったでしょう」と客席に語り掛けた。
 背後のスクリーンにマイケルさんと仲良く並んだ幼い頃の写真が映し出され「私たちにとってマイケルは家族です。彼は私たちみんなの心の中で永遠に生き続けます」と強調。最後に目を潤ませ「皆さんの愛に感謝します。私たちは本当に寂しい」と言った。
 BETアワードは黒人エンターテイナーの活躍を称える賞。客席のジョーさんは「マイケルはここで祝福されたかったはずだが、ここにはいない。だから私がここで彼を祝福したい」と説明。今後については10億ドル(960億円)とも言われる巨額の遺産も絡んだ3人の孫の親権、養育権が「最優先事項」と述べた。
 そんな中、親権をめぐってジャクソン家と争うともみられていた元妻ロウさんが英紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドの取材に「離婚時に大金をもらった。だから養育権などはいらないし、今後も子供たちには会わない」と親権放棄を明言。さらに、自身が産んだ長男・プリンスJr君(12)と長女・パリスちゃん(11)について「精子バンクから匿名の男性の精子をもらい受けて妊娠したもの」と明らかにした。
 親権問題については、次男・プリンス2君(7)の母親を名乗る女性の存在もある中、生前にマイケルさんがジャネットに託していたとも言われている。同じショービジネスのトップに君臨したジャネットだけは、自分の子供への思いを理解してもらえると感じていたようだ。

 ◆ジャネット・ジャクソン 1966年5月16日、米インディアナ州生まれの43歳。マイケル・ジャクソンさんら9人きょうだいの三女。73年に「ジャクソン・ファミリー・ショー」で舞台デビュー。82年歌手デビュー。89年アルバム「リズム・ネーション」、93年「janet」が大ヒット。04年、スーパーボウルのハーフタイムショーで胸を露出して大騒動になった。

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2009年6月30日のニュース