木村監督「劔岳」万感の初日…次回作にも色気

[ 2009年6月21日 06:00 ]

「剱岳 点の記」初日舞台あいさつでフォトセッションに納まる(左から)仲村トオル、宮嵜あおい、浅野忠信、香川照之、松田龍平、木村大作監督

 日本映画屈指の名カメラマン、木村大作氏(69)が初監督した映画「劔岳(つるぎだけ) 点の記」が20日、全国310館で公開された。標高3000メートル、最低体感温度氷点下40度の過酷な条件下で2年かけて撮影し、初日を迎えた木村監督は万感の笑み。2作目に対しても色気を見せ「もっとハードル上げなきゃな。厳しいものを探さないと」と南極大陸やエベレストでのロケも視野に入れた。

 東京・丸の内TOEI(1)での初日舞台あいさつ。木村監督は満員の観客を見わたし深々と一礼。「皆さんはわれわれの仲間です」と声を詰まらせた。普段は話しだすと止まらない“鬼監督”も、公開前夜は一睡もできなかった。シンプルなあいさつに、主演の浅野忠信(35)らもびっくり。木村監督は「(観客の)顔を見たら、何かを感じてもらったというのが伝わった」と充足感を漂わせた。
 日本地図最後の空白点を埋めるため、未踏の劔岳に挑んだ測量手(浅野忠信)たちの記録。“本物”を映すため、CG、空撮は使わず、劔岳・立山連峰を登った。完成後は自家用車で全国47都道府県を“宣伝行脚”。走行距離は2万キロ。400媒体以上の取材をこなし、配った名刺は7600枚。舞台あいさつは今年1月から84回を数える。たばこは1日5箱、食事はファミレスのハンバーグが中心だったものの、期間中、1度もリタイアしなかった。
 宣伝の効果か、20日正午時点で、興行収入27億円の「北の零年」(05年)との動員対比で146%を記録。興収30億円を狙える。また香川照之(43)は「命を懸けてやったものとして必ずや歴史や記録に残る」と話し、今年の映画賞レースでも中心となりそうだ。
 木村監督は当初「生涯で1本の監督作」と話していたが、全国を回って周囲からの期待を感じる中で「欲が出てきた。(次回作の)構想が頭の中を駆けめぐっていて、年末には発表できるかも」と笑顔。来月13日で70歳の大台を迎えるものの、さらに過酷な撮影も望むところといい「もっと死に近いところ。南極に行って越冬するだけで映画は当たる。エベレスト?そりゃ本当に死んじゃうね」と瞳を輝かせる。70代で2作目の“大作”に期待できそうだ。

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