石本美由起さん 天国航路500人が見送り

[ 2009年6月2日 06:00 ]

出棺された石本美由紀さんを見送る(左から)細川たかし、こまどり姉妹、中村美律子、島倉千代子

 27日に心不全のため85歳で亡くなった石本美由起(いしもと・みゆき、本名石本美幸=いしもと・みゆき)さんの葬儀・告別式が1日、横浜市の妙蓮寺で営まれた。

 石本さんが日本レコード大賞を連覇した「長良川艶歌」「矢切の渡し」をそれぞれ歌った五木ひろし(61)、細川たかし(58)をはじめ、島倉千代子(71)、大月みやこ(63)、中村美律子(58)ら約500人が参列。喪主を務めた長男の望美さん(55)は「詩を作ることが本当に好きだったので、向こうの景色を詩にしていることと思います」とあいさつ。
 出棺時には敗戦直後の日本に夢を与えた「憧れのハワイ航路」が流れ、故岡晴夫さんの明るい歌声が参列者の悲しみを誘った。棺には石本さんの作品集LP「あのころの歌 今日の歌」(70年発売)や愛用の手帳、はし、ジャケット、ベルトが納められた。
 出会って45年の五木は「気品ある短い詩はまさに“石本文学”だった。出会えたことを大変誇りに思いますし、幸せでした」と功績を称えた。また、15日に99歳の父親を亡くしたばかりの細川は「オヤジと先生はダブっていたところがあった。やさしい方で“矢切の渡し”の時には軽く歌ったらどうかとアドバイスしていただいた。先生がいなかったらレコード大賞はなかった」と、情に厚い人柄をしのんだ。

続きを表示

2009年6月2日のニュース