映画版「ノルウェイの森」にモデル大抜てき

[ 2009年5月14日 06:00 ]

演技未経験のモデル・水原希子が世界的ベストセラーの映画化「ノルウェイの森」の主要キャストに抜てき

 作家・村上春樹氏(60)の大ベストセラーが原作で、来年秋公開の映画「ノルウェイの森」の主要キャストが決まり、演技経験のないモデル・水原希子(きこ、18)が大抜てきされた。俳優・松山ケンイチ(24)が演じる主人公ワタナベが大学で親しくなる活発な学生、緑役。同作は国際映画祭出品を視野に入れており、いきなり世界デビューの可能性もある。

 国内発行部数が920万部を突破した大ベストセラー作品に、“無名の新人”がキャスティングされた。
 水原はファッション雑誌「ViVi」(講談社)を中心に活躍するモデル。CM出演の経験はあるが、演技は全くの初挑戦。クールな目元が特徴で、モデル業界ではすでに大人気の美女だ。
 「ノルウェイの森」は世界36言語に翻訳されており、昨夏の映画化発表時からワタナベ、恋人・直子、ワタナベの大学の友人・緑の主要3人を誰が演じるかに注目が集まっていた。今作で監督を務めるベトナム系フランス人、トラン・アン・ユン(46)は、合計で約100人の候補と会った。雑誌を見たスタッフが推薦した水原も、そのうちの1人。水原は“ダメもと”でのオーディション参加だったが、2度、3度と監督から声がかかり、4度目の面接を終えた4月下旬、吉報を手にした。
 このほど来日したユン監督も「彼女には新鮮な驚きを感じた。彼女と出会えて幸せだ」と大絶賛。撮影は6月1日開始予定で、水原は「何度も壁にぶち当たると思いますが、自分の心に素直に演じたい」と抱負。「終わった後、自分の中に新しい変化があればうれしい」と、巡ってきたチャンスに興奮している。
 ユン監督は95年の「シクロ」でベネチア映画祭グランプリを獲得したほか、国際映画祭の常連。2月に雪のシーンを撮影済みの松山も「とてもきれいな作品になると実感した」と、ユン監督の美的感覚に心酔。今作が有名映画祭に出品される可能性は濃厚で、実現すれば水原はいきなり世界デビューとなる。なおワタナベの恋人・直子は菊地凛子(28)が演じる。

 ◆水原 希子(みずはら・きこ)1990年(平2)10月15日、米テキサス生まれの18歳。5歳から神戸で生活。07年から「ViVi」のレギュラーモデル。東京コレクション、神戸コレクションにも参加。身長1メートル66。血液型A。

続きを表示

2009年5月14日のニュース