隠し砦 米国試写会でロボットも絶賛!

[ 2008年4月29日 06:00 ]

南カリフォルニア大の学生ら観客と記念撮影する、ゲストの俳優アンソニー・ダニエルズ

 黒澤明監督映画の50年ぶりのリメーク「隠し砦の三悪人」が27日(日本時間28日)、米ロサンゼルスの南カリフォルニア大学で特別上映された。同大映画芸術学部卒のジョージ・ルーカス監督(63)が黒澤版に触発され「スター・ウォーズ」を製作した縁で開催。主演の「嵐」松本潤(24)は、ゲストで登場したC-3PO役の英俳優アンソニー・ダニエルズ(62)から作品と演技を絶賛され大感激だった。

 未来のクロサワやルーカスを目指す映画芸術学部の学生ら300人が詰めかけた構内の劇場に、「スター・ウォーズ」のテーマが響き渡った。学生たちはC-3POが「隠し砦」から生まれたことは十分承知。大拍手の中、ダニエルズは「クロサワがいなかったらC-3POも存在していない。この上映会もなかった」と説明した。
 同じ役に相当するダニエルズに紹介されて登場した松本は会場の熱気に興奮。英語で「完成から2週間しかたっていない作品を見ていただけて光栄」とスピーチ。エンターテインメント本場の観客の反応を確かめた。
 終映後に開催された今イベントの目玉企画Q&Aでは、学生からは「クロサワファンから批判は出なかったか?」「主人公と姫の階級の違いは意識したか?」など鋭い質問が続出。「続編は?」と聞かれた松本は親指を立てて意欲を示した。
 ダニエルズは「この作品は特撮が物語のハート部分を壊していない。英国から飛んできたかいがあったよ」と高く評価。粗末な服で荒野をさまよう場面で、松本の寒さを表現する演技に感心し「集中力があり、素晴らしい」と絶賛。松本はスパイダーマンやジャック・スパロウなど「演技にはハリウッドヒーローのエッセンスを取り入れました」と照れながら話した。
 今作には、敵役の椎名桔平(43)の容姿がダース・ベイダーを思わせ、刀を振った時の残響音がライトセーバーに似ていたりと“遊び心”が満載。樋口真嗣監督(42)は「引用しすぎか」と心配していたが、観客の反応は好評。松本も「日本のアクションがハイクオリティーだと証明できた」と自信を見せた。5月10日公開。

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2008年4月29日のニュース