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平良達郎 日本人初UFC王者へ“ちむどんどん”の約束「日本人は強いというのをアピールしたい」

[ 2022年6月1日 05:30 ]

ポーズを決める平良達郎(撮影・白鳥佳樹)
Photo By スポニチ

 世界最高峰の総合格闘技、UFCデビュー戦を白星で飾った修斗世界フライ級(56・7キロ以下)王者・平良達郎(22=Theパラエストラ沖縄)がスポニチ本紙の取材に応じ、日本人初のUFC王者を目標に掲げた。“スーパーノヴァ”(超新星)と評される沖縄初のUFCファイターは今後も格闘技ファンを「ちむどんどん(胸がワクワクする気持ち)」させることを約束した。

 大きな可能性を感じさせるUFCデビュー戦だった。5月14日(日本時間15日)、米ラスベガス。沖縄の本土復帰50年の日、平良は総合格闘技で人気、実力ともに世界最高峰とされる舞台に立ち、そして勝利した。

 打撃、寝技ともに通用することを証明し、カーロス・カンデラリオ(米国)にフルマークの判定勝ち。本人はフィニッシュ(一本もしくはKO勝ち)を逃したことを残念がったが、未完成であること、今後の伸びしろが期待できることが平良の最大の魅力だ。

 「目標はUFCのフライ級チャンピオンになって別荘を建てること。そしてUFC日本大会の開催。その実現のため、これからも勝ち続けたい」。プロ戦績を11戦全勝とした22歳の若武者は大きな野望を口にした。

 中学時代までは野球少年で、高校入学後に総合格闘技を始めた。空手や柔道、レスリングなど他格闘系競技のバックボーンがなく、当時はUFCの存在さえ知らなかったが、わずか2年でアマチュアタイトル獲得と非凡な才能を発揮。プロでもデビューから3年で修斗の頂点に立ち、今年2月にはUFCと契約した。平良は「(登竜門の)コンテンダーシリーズから戦うことを覚悟していたので、マジか?って感じで驚いたし、試合の前から興奮でしたね」と振り返った。

 沖縄本島北部やんばるを舞台としたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」が4月から放送されるなど、本土復帰50年で注目が高まる中、格闘技界に現れた沖縄出身の超新星は「僕が勝つ姿、ベルトを巻く姿を見てほしいし、世界に日本人は強いというのをアピールしたい」と力強く宣言した。

 ▽UFC 米国の総合格闘技団体。正式名称はUltimate Fighting Championship(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)。1993年11月に第1回大会を開催。試合はオクタゴンと呼ばれるケージ(金網)に囲われた8角形リングで行われる。

 ◇平良 達郎(たいら・たつろう)2000年(平12)1月27日生まれ、那覇市出身の22歳。高1で総合格闘技を始め、17年に全日本アマチュア修斗フライ級優勝。アマ10戦10勝で18年にプロ修斗デビューし、同年の新人王決定トーナメントで同級王者となりMVPに輝く。21年7月に修斗世界同級王座を獲得した。家族は両親と兄、妹。1メートル70、普段の体重は67キロ。血液型A。

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