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井岡V4!“代役”福永に3―0判定勝ち 世界戦勝利数の日本記録「19」に更新

[ 2022年1月1日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦   〇同級王者・井岡一翔 判定3ー0 同級6位・福永亮次● ( 2021年12月31日    大田区総合体育館 )

<WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ>5回、福永(左)を攻める井岡(撮影・会津 智海)
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 王者・井岡一翔(32=志成)が挑戦者で同級6位の福永亮次(35=角海老宝石)に3―0で判定勝ちし4度目の防衛に成功した。プロ30戦目、10度目の大みそか戦という節目を白星で飾り、世界戦勝利数の日本記録を19に更新。ドーピング騒動や王座統一戦の中止など苦難続きだった“激動の一年”を締めくくり、新たな年の飛躍を誓った。

 4階級制覇王者が誇りと意地で福永の挑戦を退けた。強打のサウスポーを相手にノーモーションの右ショートや左アッパーなど角度、タイミングを変えたパンチをヒットさせ、相手のパンチは芯を外す高い技術力を披露。序盤にあえて近距離で打ち合い、挑戦者の勢いを止める試合運びのうまさも見せた。

 「福永選手は気持ちが強くタフだった。でも、怖かったのは気持ちの部分だけ。そこをつぶせば負けないと思っていた」。ジャッジの採点は2~8点差と、ばらつきはあったものの、井岡は勝利を確信して12ラウンド終了のゴングを聞いた。

 IBF王者アンカハス(フィリピン)との王座統一戦が中止になり、急きょ対戦相手が変更。井岡自身も気持ちのコントロールは難しい状況だった。井岡はそれを自身の“挑戦”として捉え、10回目のリングに上がることを選択。福永を仮想アンカハスに見立て、準備してきたコンビネーションなども試し、ケガのリスクを回避しながらの勝利。「これも井岡一翔のボクシング」と胸を張った。

 21年は激動の年だった。タトゥー問題での厳重注意処分、最終的に潔白が証明されたが、JBCの不手際でドーピング騒動に巻き込まれた。そして念願だった統一戦の中止。そんな状況でも闘い続けたことで“次”が見えてきた。「まずはアンカハスとの統一戦を実現させたい。僕が2本ベルトを獲れば、(4団体統一も)引き寄せられると思っている」。新たな年へ力強く一歩を踏み出した井岡は22年、大きな野望に向かって突き進む。

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