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キング孝太 決めた“Vゴール”衝撃1ラウンドTKOデビュー!白ずくめ父・カズの前で白星

[ 2022年1月1日 05:30 ]

RIZIN.33 チャレンジルール66キロ契約   〇三浦孝太 1R3分0秒TKO YUSHI● ( 2021年12月31日    さいたまスーパーアリーナ )

格闘技デビュー戦を勝利した三浦孝太はカズダンスの締めのポーズで喜びを表す(撮影・篠原 岳夫)
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 サッカー元日本代表FW三浦知良(54=横浜FC)の次男・孝太(19=BRAVE)が鮮烈デビューした。元ホストのYUSHI(33=HI ROLLERS ENTERTAINMENT)を1R3分0秒、サッカーボールキックで仕留めてTKO勝ち。試合後にはリングサイドで観戦した父とも抱擁。非凡なセンスを披露し、「格闘界のキング」襲名へ順調なスタートを切った。

 利き足ではない左足にも確かな感触が伝わった。1R終盤、グラウンドでの攻防が終わりスタンドになったときだった。三浦はチャンスとばかり、左でサッカーボールキックをYUSHIの胸前に見舞う。ぐらついた相手に右ストレートを放つと同時にレフェリーが制止した。少年時代はサッカーのFW。フィニッシュの快感は何度も経験しているが「今まで生きてきた中で一番うれしい」と勝利の味をかみしめた。

 大みそかの第1試合。しかもデビュー戦だったが「(緊張は)正直なくて平常心のままずっと過ごせた」という。格闘家としての最初の攻撃は右のローキック。攻防がグラウンドに移っても2年間で培ったテクニックを存分に発揮した。ギロチンチョークで締め上げると相手は出血。さらに三角絞めから腕ひしぎ逆十字固めと流れるような攻めでフィニッシュにつなげた。

 アマチュアでの格闘技経験はなし。いきなり大舞台に立つことに批判もあったが、鮮やかなTKO勝ちでそんな声も封じ込めた。カズダンスを披露することは迷ったというが「僕が簡単に踊っていいものではないかな、と。最後のポーズくらいはまねさせてくれという感じ」と指を掲げるポーズで喜びを表現。白い帽子、コートをまとって観戦した父のいるリングサイドに足を運び歓喜の抱擁を交わした。リング上では、当初格闘家転身に反対していた両親に感謝の気持ちを伝え「これから格闘技界のキングになれるように一生懸命もっと頑張るので、ボクのファンになってください」と堂々とあいさつ。満員の観衆の拍手を浴びた。

 晴れ舞台を用意したRIZINも三浦の可能性を評価し、今後も育成に力を注ぎつつ、将来的な海外進出などの道を用意する。15歳で単身ブラジルに渡ったカズが名門サントスFCとプロ契約を交わしたのは18歳。その遺伝子を受け継ぐ19歳にも新たな伝説のレールが敷かれた。

 【三浦孝太(みうら・こうた)】

 ☆生年月日 2002年(平14)5月28日生まれ、神戸市出身の19歳。

 ☆サイズ 1メートル75、69キロ。

 ☆家族 父はサッカー界のキングことFW三浦知良。母はカリスマ主婦モデルのりさ子さん(53)。兄・りょう太(24)は俳優。

 ☆スポーツ歴 サッカー少年(FW)だったが、格闘技にも興味を持ち中学からはボクシングジムにも通った。明星学園高卒業後は進学せず、シドニー五輪レスリング63キロ級代表で元総合格闘家の宮田和幸氏主宰の総合格闘技ジム「BRAVE」に入門。那須川天心も指導したことがある葛西裕一氏が経営するボクシングジム「GLOVES」でも練習。

 ☆性格 「周囲からは素直すぎると言われます」

 ☆寅さん 大ファンだった父の影響を受ける。自他ともに寅さん似を認め「女性のフラれ方とか、(フラれる)タイミングが一緒で…」。28日には柴又帝釈天で必勝祈願し「寅さんのお守り」を購入。この日の入場テーマも「男はつらいよ」主題歌。

 ▼YUSHI 寝技で奇麗に決められて、単純に凄い強かった。勝てるかなと思ったけど甘くなかった。(試合後に抱擁したカズについて)白いスーツなのに血だらけの自分とハグしてくれて。男気の格好良さを感じた。

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