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拳四朗 恒例パフォ封印!自身の不祥事で4カ月遅れ“みそぎ”V8へ万全仕上げ

[ 2021年4月24日 05:30 ]

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ   王者・寺地拳四朗《12回戦》同級1位・久田哲也 ( 2021年4月24日    エディオンアリーナ大阪 )

前日計量をパスした王者の寺地拳四朗(左)と挑戦者の久田哲也
Photo By 提供写真

 前日計量が23日に大阪市内で行われ、王者・寺地拳四朗と挑戦者の同級1位・久田哲也はともに1回でパスした。8度目の防衛を目指す寺地は余裕の300グラムアンダー。計量後に恒例となっていたグルメも自粛し、“みそぎの一戦”での圧勝を誓った。日本男子最年長の世界王座奪取を狙う久田はリミットの48・9キロだった。

 300グラムという数字に思いが秘められていた。過去8度、世界戦を経験している寺地が前日計量でリミットを300グラム下回ったのは17年12月のV2戦だけ。減量のコツをつかんだ直近2戦は100グラムアンダーで仕上げていた。計量後にリモートで取材に応じた寺地は「余裕を持って、あまり飲まへんかったら代謝で落ちた感じだけ」と説明したが、「ちょっとでも誤差があったら怖いから」と、より慎重になったことを明かした。

 昨年11月に泥酔しての不祥事が発覚。JBCから3カ月のライセンス停止などの処分を科され、12月に計画されていた久田とのV8戦は延期となった。東京の拠点とする三迫ジムの加藤健太トレーナー(35)は「これ以上、こちらのミスで試合をなくすことは絶対に許されないと思っていたので、今回は特に体重とケガには気を使いました」と証言。寺地も万全の状態で当日のリングに上がることが自らの責務だと痛感していたのだろう。

 かつては計量後に高級牛肉の差し入れや事前に購入したスイーツなどを“ご褒美”として食べるのが恒例だったが、今回は「おかゆから始めます」と自制。「試合が終わったらマクドでミルキー味のシェイク食べたい」と試合後に目を向けた。

 一時期、ボクシングを離れたことで改めて楽しさを再認識。加藤トレーナーは「より深くボクシングを知ろういうところで成長した」と目を細める。体調面に不安はなく、試合に対する自信も揺るがない。寺地は「圧勝したい。一方的な試合をします」と力強く言い切った。

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