日本ハムCBO 栗山英樹氏 変わらなければいけないもの 変わってはいけないもの

[ 2026年4月28日 06:00 ]

栗山CBO自然からのたより

 侍ジャパン前監督で、野球殿堂入りした日本ハム・栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=65)による連載「自然からのたより」は、北海道の春に彩りを添える花たちについて。栗の樹ファームでは今年もクロッカスや福寿草が花を咲かせ、水仙の葉も出てきて景色を一変させた。はるか昔からずっと変わらぬ春の風景が教えてくれる。周囲に惑わされてはいけない、自分が思ったことをやり続けることが大切なのだ、と。

 今年もまた、栗の樹ファームではクロッカスと福寿草が花を咲かせ、水仙の葉も顔をのぞかせてきた。例年よりもちょっと早いかもしれない。長い冬が終わり、雪が解け、落ち葉などに埋もれた地面から出てきて景色を一変させてくれた。

 寒い冬の間はじっと耐え、どんな状況であってもこの時を待っていたかのように一斉に芽吹く。北海道に今年も春が来たな、と感じる瞬間だ。色とりどりに変わった景色を見ると、なんだかワクワクしてしまう。この時季の、毎年変わらぬ風景。何百年も、何千年も繰り返された自然の摂理が、大切なものを訴えかけてくる。

 これは、インド独立の父として知られる宗教家で、政治指導者のマハトマ・ガンジーの言葉だ。「社会や周囲をよくしたいなら、まず自分自身の行動や姿勢を変えて体現することが大切」ということを説いている。いろんな情報があふれている今、周囲から何か言われるから、言われたから、ということに悩まされ、考えや行動がブレてしまう。でも、それではいけない。変わらなければいけないもの、変わってはいけないものは、実ははっきりしている。「こうなったらいい」という理想があるなら、自ら示すしかないんだ。

 野球でもそうだ。監督をしていて感じたのは、野球は結果に、目の前の現象にどうしても引っ張られすぎてしまう。負ければ批判される。でも、全てが駄目なわけではない。負けたとしてもいいものはある。なのに負けという結果に引っ張られすぎると、違ったことをしてしまう。だから大事なことをやったのか、できたかどうかを大切にしてきた。勝ってもマイナスになるものは変える、負けてもプラスになるものはやり続ける。それを見失ってはいけない。

 クロッカスや福寿草の花、水仙の葉は、春を感じさせるのが使命かのように毎年変わらず景色を彩る。その姿は「本当に大切なことをやり続けなさい」と言っているようだ。

 ▽マハトマ・ガンジー 英国統治下だったインドに生まれ、20世紀の最も偉大な政治的、精神的な指導者の一人として称賛されている。インド独立の父として知られ、「マハトマ」は「偉大なる魂」の意味。南アフリカで弁護士を務める一方で公民権運動に参加し、帰国後にインドの英国からの独立運動を指揮した。提唱した「非暴力不服従」はインド独立の原動力となり、人権運動などで世界中に大きな影響を与えた。

 ▽北海道の春の花 雪解けの4月に、北海道に春を告げる一番花として知られているのがクロッカスと福寿草。クロッカスの花は紫や白、福寿草の花は黄金色で、ともに耐寒性が強く、4月上旬から中旬にかけて見頃を迎える。北海道の長い冬の終わりを告げる象徴で、庭や公園などを鮮やかに彩る。水仙は4月下旬から5月が見頃で、黄色や白い花を咲かせる。こちらも春を告げる花として親しまれている。

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