選手の誘いは断らない 明大の83歳コーチがグラウンドに立ち続ける理由

[ 2026年4月24日 07:25 ]

明大の松岡功祐コーチ
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 東京都府中市に位置する明治大学内海・島岡ボールパーク。東府中駅から住宅街を歩くこと25分、数々の名選手を輩出してきたグラウンドに83歳にして未だノックバットを振る男の姿があった。

 松岡功祐コーチ。九州学院から明大へ進学し、サッポロビールを経て大洋(現DeNA)にドラフト1位で入団。引退後は大洋、中日、母校などで長年コーチを務め、昨年1月から紫紺のユニホームに再び袖を通した。早朝から日が沈むまでひたすら孫ほど年の離れた選手に熱い指導を行っている。

 83歳にしてもグラウンドに立ち続ける理由は何なのか。「子供たちがかわいいからですよ」。そう言っておもむろにスマホを取り出すと選手とのラインでのやりとりを見せてくれた。そこには「少し室内で練習したいのですがお時間ありますでしょうか?」といった練習の誘いのラインで溢れかえっていた。「僕は嫌と言ったことは一回もない。どんな日でもないです」と選手からの誘いを断ることはない。「コツコツやることが何事も一番大事で難しい」と休日であっても選手のためならば、必ず練習に立ち会い、アドバイスを送っている。

 同大のコーチを務め計7年で5度の優勝に導いた。昨秋はロッテのドラフト2位左腕・毛利、西武のドラフト1位捕手・小島らを擁し、96年秋以来29年ぶりの10戦全勝での完全優勝を裏から支えた。「“よくそんなに優勝できますね”って言われるんですけど、選手が頑張ってくれるから優勝できるんですよ。みんなを頑張らせていいところに就職させたいですよ」とあくまで主役は選手と強調した。

 今春も開幕から2連勝と優勝の期待がかかる。「もし(今年、春秋)連覇したら7年で7回ですよ。こんなにうれしいことはない」と松岡コーチ。明大野球部を支える名伯楽にとって選手の努力と笑顔が一番の活力になっている。(記者コラム・小林 伊織)

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