NPB「ピッチクロック」どうする? 辻発彦氏、来季やらないと手遅れに

[ 2026年3月24日 05:30 ]

辻発彦氏
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 侍戦士の思いは届くのか――。侍ジャパンはWBC準々決勝でベネズエラに敗れ、6大会目で最低の8強止まり。大会後は代表選手から、大リーグで導入済みの「ピッチクロック」対策強化への要望が相次いだ。旬な話題に鋭く斬り込む企画「マイ・オピニオン」で、本紙評論家の辻発彦氏(67)が、さまざまな角度からNPBでの「ピッチクロック」導入について分析した。

 今季から導入される拡大ベースにしろ、これまでも日本はメジャーのルールを数年後に導入してきた。世界の野球の流れには逆らえない。ピッチクロックもいずれ導入されるなら、来シーズンにはやらないといけない。来年11月にはプレミア12があるし、28年はロサンゼルス五輪もある。五輪出場にはプレミア12で勝たないといけないし、手遅れになる可能性もある。

 WBCでは付け焼き刃でやって、みんな戸惑っていた。投手はピンチで間を取りたいというところでも、時間が気になって自分のペースをつくることができていなかった。打者も小走りで打席に向かう選手が何人もいた。違反したときの投手の1ボールももちろん大きいが、打者の1ストライクはもっと痛い。不振に陥ってしまった近藤は普段、打席でのルーティンが長い方だと感じているが、間が短くなるピッチクロックが打撃を崩す要因だったのかもしれない。いずれにしても大会では一つのハンデだったように思う。

 2月の宮崎事前合宿で対策に取り組んだが、投手も野手もやはり少なくとも1シーズンは体験しないと慣れない。メジャーの試合で、大谷は打席で必ず1度はタイムを取るが、これをやっていた選手も少なかったと感じる。大会から戻ってきた捕手陣から導入を求める声が多く上がったが、捕手は球種を伝達する機器「ピッチコム」も大変そうだった。慣れていないからサインを出すのに一生懸命。リードどころじゃなかった。日本人はルールをきっちり守らないとという気になりやすい。1シーズンやれば慣れるはずだし、そうなれば直前に対策にかける時間を他のことに使えるはずだ。

 大リーグでは今季から「ロボット審判」も導入される。これもいずれは導入を検討するようになるだろう。世界大会で敗れた今回をいい機会として、さまざまな面を見直す必要はある。

 ≪大谷「世界で勝ちたいなら」若月「メリットの方が大きい」≫侍ジャパンメンバーからは大会後、NPBでのピッチクロック導入を求める声が上がった。

 経験済みの大リーグ組ではドジャース・大谷が「世界で勝ちたいなら、もちろん導入するべき」ときっぱり。ただ「我々は、我々の野球をするんだと思っているのであれば別に変える必要はない」とNPBにも配慮するようなコメントも付け加えた。ロッキーズ・菅野は「導入できるのであればした方がいい。選手ファーストで考えれば難しい話ではない。日本球界がより良くなっていく、世界基準で戦っていけるようになっていけば」とした。

 また、国内組ではオリックス・若月が「メリットの方が大きい。国際大会のルールに基づいたものであるならば、適合しないといけない」と指摘。ヤクルト・中村悠も「日本も導入して、選手の(適応する)スキルを上げていった方がいいんじゃないか」と求めた。

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