日本製鉄瀬戸内・市原脩平が主将に就任 凡事徹底を浸透させ「メリハリをつけた元気なチームを目指す」

[ 2026年2月10日 08:00 ]

日本製鉄瀬戸内・市原脩平
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 思わず、涙がこぼれ落ちそうになった。昨年の都市対抗野球大会。日本製鉄瀬戸内が初戦で日本通運に競り勝った瞬間の光景を、市原脩平内野手(28)は鮮明に記憶する。

 「去年、入社以来初めて都市対抗で1勝できて、応援されているということをすごく実感できました。頑張ってきて良かったと思いましたし、ジーンと来たというか」

 都市対抗では新日鉄広畑だった11年以来14年ぶりの勝利。ただ、同年は京セラドームで開催されており、東京ドームに限れば06年以来19年ぶりとなる1勝に応援席のファンは総立ちになって歓喜した。

 だからこそ、勝ち続けなければならない。11年目を迎えた今季からは主将に就任。前任の向井地大が若手に植え付けた主体性のある取り組みを継承しつつ、凡事徹底を浸透させてチーム力の向上を期す。

 「細かいプレーや生活態度、あるいは会社での立ち振る舞い。社会人としてどうあるべきか、という部分を厳しく言っていきたい。社会人野球は会社があっての野球部。野球だけやってればいい、というのはないですし、礼儀、あいさつが伴ってこないとダメだと思う」

 各チームの戦力は拮抗(きっこう)しており、予選、本大会とも常に紙一重の攻防が続く。その中で勝ち抜くために、必要なことは何か。市原主将が目を向けたのは日々の練習はもちろん、グラウンド外での姿だった。野球選手である前に一社会人。隙のない日常が勝利に結びつくことは近年、トヨタ自動車をはじめとする強豪が証明している。

 「長年、打たせていただいていますが、1番がすごく好き。チームが勝つための最初のバッターと考えると、とても重要だと思うので。たとえアウトになったとしても、良い内容で相手に嫌な印象を与えなければいけない。やりがいもありますし、まだまだ譲りたくない気持ちはあります」

 そんな思いを体現したのが、先の日本通運戦だった。プレーボール直後の1回表。1番打者として2球目を捉えると、先制点を呼ぶ左翼への二塁打となった。勢いづいた打線は4回までに4点を挙げ、1点差で逃げ切り。日本製鉄瀬戸内としての2大大会初勝利に貢献した。

 「若いチームなのでのびのびさせるところも大事にしながら、締めるところは締める。メリハリをつけた元気なチームを目指してやっていきたい」

 昨秋の日本選手権にも出場を果たすなど、戦力は充実している。伸び盛りである若手の力も引き上げながら、まずは3年連続の都市対抗出場を狙う。

 ○…就任4年目を迎えた米田真樹監督が、市原を主将に抜てきした理由を明かした。「周りが見えている。向井がつくってくれたチームをもう一段、飛躍させてほしい」と期待する。チームは24年から2年連続で都市対抗に出場し、昨年は10年以来15年ぶりに同一年の2大大会出場を果たした。上り調子での26年シーズンとなるが、長年にわたりチームをけん引した神頭剛、福井圭祐、岡勝輝、西川雄大、佐々木建介の5選手が昨季限りで勇退。世代交代も進める中、米田監督は「高い目標を持ちたいところではありますが、もう一度、足元を見つめ直す。まずは都市対抗、日本選手権に出場して、全国の舞台でどう戦うか。勝ちきるではなく、勝ち抜くということを追求したい」と先を見据えた。

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