立大で芽生えたマネジャーの矜持、東芝から届いたオファー…竹間心マネジャーが夢見る父との「ドーム決戦」

[ 2026年1月23日 19:42 ]

東芝野球部を支える竹間マネジャー(撮影・柳内 遼平)
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【東京六大学野球 次の100年へ】

 「学生野球の父」の飛田穂洲、「ミスタープロ野球」の長嶋茂雄、阪神を日本一に導いた名将・岡田彰布も、1925年(大14)に始まった東京六大学野球を彩った。2025年に創設100周年を迎えた日本最古の大学野球リーグを支える人々を紹介するインタビュー連載「東京六大学野球 次の100年へ」。第10回は立大時代に主務を務め、現在は社会人野球の東芝野球部を支える竹間心マネジャー(26)。社会人野球に憧れ続けた男が天職に就いている。

(聞き手 アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

――竹間マネジャーは昨年に創設100周年を迎えた東京六大学野球リーグに所属する立大出身。大学時代もマネジャーだった。
 「立大には投手として入部しましたが、1年夏にマネジャーになりました。神宮のマウンドで投げることが夢だったので複雑な心境でした。ただ、当時の溝口監督から“誰でもできるポジションではない。竹間に託したい”というお話をいただまして、“裏方としてチームを優勝に導こう”と決心がつきました」

――父は長年、日本生命を指導し、今季から監督に就任した竹間容祐氏。相談したか。
 「当時の父は相手チームの分析などを担当するコーチでした。マネジャーの話をした時、父からは“誰もができるポジションじゃない。名誉あることだ”と言葉をかけてもらえました。凄く心に響きましたね。やっぱりマネジャーは裏方で、なかなか評価されないポジションだと分かっていたんですけど、野球界に長年いる父親にそう言われたので“マネジャーをやろう”と思えた。もう迷いはありませんでした」

――立大野球部の最上級生になった3年秋に主務就任。マネジャーをやり切ってどうだった。
 「メディアやメーカーの担当者への対応、リーグ戦の運営で大人の方と関わる機会が多かったので(大学生でありながら)社会を経験できました。業務を通して“マネジャーはチームの中では裏方だけど(窓口となる)対外的にはチームの顔なんだ”と考えが変わってきた。チームの勝敗に直接関わることはできませんが、マネジャーの仕事はチームの見られ方にも関わる。立大野球部を背負う思いを持っていました」

――東京六大学野球のマネジャーは企業から評価も高い。就職はどう考えていた。
 「小さい頃、将来の夢の欄には“社会人野球の選手”と書いていました。父親が日本生命の選手、指導者だったので大会の応援に行きましたし、社会人野球が身近な存在でした。大学でマネジャーになってからも“野球に携われたらいいな”という思いは持っていました。3年生の終わりくらいに就活をしていて、スポーツに関わる企業や銀行、建設会社などいろいろな業界を受けていました。そんな時に東芝野球部から“竹間をマネジャーで”というオファーをいただきました。驚きました。そして本当にうれしかったです」

――父と同じ社会人野球が職場に。大学野球と社会人野球のマネジャーの仕事に違いはあるか。
 「まずは人数ですね。大学はチームによっては10人以上いることもありますが、社会人野球は各チーム1人か、2人。そして、大学野球では最上級生が主務を務めるケースが多く、ほとんどの部員が下の学年になります。ただ、社会人野球では自分の場合、年上の選手が多くいまして、その方達にも指示を出す必要がある。だからアンテナを張る機会が多くなりましたね。そしてチームが休みの時でも、会社での打ち合わせや大会運営などの業務があります」

――やりがいは。
 「社会人野球は大人の甲子園。(都市対抗を戦う)東京ドームで野球ファン、各チームの社員の方の応援の中で行われる野球は特別です。キャンプや遠征でいろいろなところに行くこともでき、多くの人とつながりが生まれるので楽しいですね」

――父は今季から日本生命の監督。メッセージを。
 「まずは監督就任おめでとうございます。今年のJABA大会で日本生命と東芝が一緒の大会はないので、対戦するとなれば都市対抗(東京ドーム)か日本選手権(京セラドーム)しかない。お互いに厳しい戦いを勝ち抜いて、ドームで試合ができることを楽しみにしています」


 ◇竹間 心(ちくま・こころ)1999年(平11)11月9日生まれ、東京都千代田区出身の26歳。立教新座(埼玉)ではサイド右腕としてプレーし、当時の最速は138キロ。立大野球部には投手として入部。1年夏にマネジャーに転身し、3年秋から主務を務めた。卒業後は東芝に入社し、野球部マネジャーとなる。趣味は旅行、ゴルフ。1メートル72、75キロ。右投げ両打ち。

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