都市対抗覇者の王子が敗退 元矢場とん店員で楽天6位指名の九谷瑠が敗戦投手「すごく濃い一年間だった」

[ 2025年11月8日 14:19 ]

第50回社会人野球日本選手権大会2回戦   NTT東日本 6―1 王子 ( 2025年11月8日    京セラD )

<王子・NTT東日本>先発登板する王子・九谷(撮影・後藤 正志)
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 今夏の都市対抗を制した王子が2回戦で敗退した。今秋のドラフトで楽天から6位指名を受けた九谷瑠投手(26)が先発し、4回4失点で敗戦投手となった。

 「自分の思っていたボールを投げられなかった。全体的にボールが浮いていましたし、ストレートとチェンジアップのコンビネーションっていうのも、なかなか発揮できなかった」

 無名の存在から努力を続けてプロ入りをつかんだ。近畿学生野球の2部に所属する大阪大谷大を卒業後は、名古屋名物のみそかつ店「矢場とん」が母体のクラブチーム「矢場とんブースターズ」で3年間プレー。平日の午前8時から12時まで練習し、午後4時から10時まで注文を取ったり料理を運ぶ業務に就いた。土、日はフルタイム勤務。それでも「与えられた環境の中でやっていたので、しんどいっていうのは特にないですし、そこで成長するっていうのは自分で決めて入社した」と振り返る。

 今季から王子に移籍すると、夏の都市対抗では準々決勝から3日連続の登板で3連勝し、チームの21年ぶり優勝に貢献した。MVPに相当する橋戸賞も受賞し、今秋のドラフト指名につながった。

 ちょうど1年前は矢場とんを退社し、京セラドームのスタンドで日本選手権を見ていたという。飛躍を遂げた最速153キロ右腕は、感謝の言葉を続けた。

 「縁があって王子に入らせてもらって、すごく濃い一年間だったと思います。人としてもそうだし、野球の技術の面でも一段と成長させてくれた。すごく感謝しています」
 アマチュアでのラスト登板を終え、今後はプロの世界が待っている。

 「クラブチームだからって、プロになれないわけでもない。こういう(自分のような)選手が、増えていけるように、手本となれるようにやっていきたいなと思います」

 プロで活躍し、同じような境遇の野球選手に希望を与えられる存在となることを誓った。

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