高校野球 甲子園優勝監督が語る7回制のポイント 国スポで実施、導入の検討資料に

[ 2025年9月30日 05:30 ]

<仙台育英・日大三>7回制の試合を終えて整列する選手たち(撮影・河合 洋介)
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 高校野球の公式戦で初めて7回制で行われる滋賀国民スポーツ大会硬式の部が29日に開幕し、1回戦4試合が行われた。日本高野連は、7回制の導入可否について今年中に結論を出す方針で議論を重ねている。その検討資料の一つとなる今大会で采配を振った、甲子園大会で優勝経験がある監督3人が、7回制ならではの戦術や戦い方の変化を見通した。

 開幕日の平均試合時間は1時間34分。夏の甲子園より36分短縮された。こうした熱中症対策に直結する時間短縮に加え、戦術にも影響が及んだ。出場した甲子園優勝監督3人が7回制による「3つの変化」を証言した。

 (1)先手必勝 5回終了時に劣勢だったチームが全敗。7回制の中学軟式野球で指導経験がある仙台育英(宮城)の須江航監督は「前半の布石の扉が開く前に終わる可能性がある。アグレッシブに攻撃すべき」と断言。山梨学院(山梨)の吉田洸二監督は「先制が凄く有利に働く。(4回表に)先制し、逃げ切れる心理になった」と先攻有利説まで唱えた。

 (2)強打の2番 山梨学院は長距離砲の菰田陽生(2年)が甲子園大会の7番から2番に昇格し、吉田監督は「1打席でも多く打たせたい」と説明。沖縄尚学(沖縄)の比嘉公也監督も「状態のいい選手を一つでも上位に置きたい」と言及した。

 (3)100球完投 完投した2投手の球数は仙台育英の吉川陽大(3年)が103球、尽誠学園(香川)の広瀬賢汰(同)が102球。須江監督は「メドの100球で投げ切れた」と継投策の予定を変更。比嘉監督は「大黒柱がいれば公立でも勝ち上がれる。トーナメントは面白くなる」と思い描いた。

 出場校にアンケートが実施され、7回制導入可否の参考資料となる。日本高野連の井本亘事務局長は「(軟式の部も含めた)16校がどう感じたかが大きな点になる」と話した。 (河合 洋介)

 ○…7回制を体験した選手の反応は、さまざまだった。山梨学院・横山悠(3年)は「日本の高校野球はスピーディーなので、めちゃくちゃ早く感じた。慣れていたはずだけど早すぎた」と驚いた。完投した尽誠学園の広瀬は「7回なので初回から全力で投げられた」。完封した仙台育英の吉川は「9回のドラマが高校野球の醍醐味(だいごみ)だと思う」と率直な思いを口にした。

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