栗山英樹氏「心残りは次への力に。翔、これからを楽しみにしているぞ」日本ハム時代の恩師が惜別メッセージ

[ 2025年9月20日 05:30 ]

サプライズで花束を渡した栗山秀樹氏(左)と日ハム・稲葉2軍監督(撮影・椎名 航)
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 中日・中田の日本ハム時代の監督で恩師の栗山英樹氏(64=日本ハムチーフ・ベースボール・オフィサー)が引退試合を迎えた愛弟子へ向けてメッセージを贈った。

 翔から引退の報告を受けたとき「納得してないからな。オレは引退を認めないよ」と伝えた。今まで引退する選手に、そんな話をしたことはない。12年に日本ハム監督に就任してからこれまで、自分の中で何よりも悔いが残っているのは翔のことだからだ。

 本当に能力があったし、もっともっと結果が出ないといけない選手だった。いろんな立場で話をしてきたけど、煮えたぎる炎を燃やせるように、彼の心に火を付けてあげたかった。本人にはよくやったと思うところもあるのかもしれない。でも、どこか不完全燃焼だったという心残りはあると思う。私も他に何かやり方があったのではないかといまだに考えている。

 就任1年目。開幕から24打席無安打でも「4番・中田」を使い続けた。私も周囲からいろいろ言われたが、最初のヒットがオリックス戦のホームラン。一緒に苦しんだ選手が結果を出す。あのうれしさは忘れない。選手と一緒に泣いたり笑ったりするのは本当に重要なんだなと痛感した瞬間でもあった。

 17年9月。東京・立川のホテルで極度の不振で己へのふがいなさから「2軍に落としてください」と言ってきた。「それはオレが決めることだ」と答えた後、30分間ほど互いに沈黙。自分から「やります」と言うのを待っていた。最後は「残り1カ月、全力を尽くします」と約束。シーズンを全うした。

 まだ36歳。やりきれなかったことへの悔いは必ず次への力になるはずだ。翔の持つやんちゃな面から来る豪快さとか可愛らしさは、ファンが求めたものである。ここからどう生きるか。持てるものを全て出し、いつか誰からも「中田、ありがとう!」と言ってもらえるように。やりきった姿を見せてくれると信じている。

 翔、これからを楽しみにしているぞ。(前日本ハム監督)

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