ド軍指揮官 登板前は他を寄せつけないカーショーが普段と違った理由明かす「ずっと感情的だったと思う」

[ 2025年9月20日 15:48 ]

ナ・リーグ   ドジャース6―3ジャイアンツ ( 2025年9月19日    ロサンゼルス )

<ドジャース・ジャイアンツ>5回、降板するドジャース・カーショー(中央右)はロバーツ監督(同左)からねぎらいを受ける(撮影・小海途 良幹)
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 今季限りでの現役引退を発表したドジャースのクレイトン・カーショー投手(37)が19日(日本時間20日)、本拠でのジャイアンツ戦に先発し、4回1/3を2失点のまとめてマウンドを降りた。ベンチへと引き揚げる際には総立ちの観衆から割れんばかりの大声援。自軍選手はもちろん、ジャイアンツベンチからも拍手が送られ、感無量の表情だった。

 5回、先頭のディバースを見逃し三振に仕留めるとベンチからロバーツ監督が出た。監督とハグ、そしてマウンド上でナインからねぎらわれると、カーショー・コールが沸き起こる中、レジェンド左腕は堂々とベンチへと歩を進めた。敵味方のない拍手の中、スタンドの家族に向けて左手を突き上げハグのポーズ。ベンチで大谷翔平、山本由伸ら選手、スタッフ一人一人とハグを交わすと、大声援に促されるようにもう一度、グラウンドへ。左手に持った帽子を掲げ、大声援に応えた。

 試合後、取材に応じたデーブ・ロバーツ監督は5回途中でカーショーを交代させたタイミングについては「最初は5回まで引っ張ろうかと考えていたんだけど、試合の流れやクレイトンの球の状態を見て、あまり投げさせすぎて負担をかけないようにしよう、試合に勝つことも考えようと判断したんだ。4回の立ち上がりを見て、アダムスを打ち取ってくれれば、最後にディバースと対戦させられると考えていた。そこで左打者に当てて、そのあとエンリケスに“その次の打者から行くぞ”と準備させたんだ。だからベンチでクレイトンに“もう1人だけ頼む”と伝えていた。彼にとってはそこで力を出し切るタイミングだったし、観客にしっかり見送られる機会を与えるのもふさわしいと思った」と説明した。

 マウンドに行ったとき涙はあったかと問われると「彼の方にね。私は勝利を目指していたけれど、彼にとってはあれで終わりだった。仲間との抱擁は素晴らしかったし、ダグアウトに戻ったときもみんなで祝福していた」と明かした。

 カーショーのレギュラーシーズン本拠最終登板について「普段の先発登板の日とは全く違って、ずっと感情的だったと思う。普段のクレイトンはとても集中していて、非常に強い緊張感を持っている。でもこの日は違った。理解できることだけど、彼は気持ちを解放していたと思う。なぜならドジャースタジアムで最後の先発になると分かっていたからだ。だから彼は、その日に起こること全てを、自分に訪れる感情を、最後であることの重みを、受け止めようとしていたんだと思う。同時に、野球の試合に勝つために戦う気持ちも持ち続けていた。だから、普段のように無表情で緊張感に満ちた感じではなく、少し柔らかかった。私はそれは良いことだったと思う」と普段との違いを明かした。

 初回、先発陣がカーショーを一人でマウンドに立たせ、遅れて出ていった演出については「正直、あれは予想していなかった。まったく知らなかったよ。でも本当に素晴らしい演出だったと思う。クレイトンへの最高の敬意の表し方だったと思う。彼も振り返ったとき、どれほど特別な瞬間だったか分かるだろうし、ファンも彼が一人でフィールドに立つ姿をしっかり写真や映像に収められたはずだ。」と話した。

 マウンドでカーショーと言葉を交わしたかと問われると「『素晴らしいキャリアだった。おめでとう』と伝えたよ。でも彼は『今夜はひどい投球をしてしまって申し訳ない』と言っていた」と返答。カーショーが持っていたボールを持ち帰ったことには「彼が『このボールを持って帰ってもいい?』と聞いてきたんだ。だから私は『君の夜なんだから、好きにしていいよ』と答えた」とやりとりを明かした。

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