「信じられない…」北海道の焼肉屋で知った「高校日本代表」健大高崎・下重よ3度目の正直を見せてくれ―

[ 2025年8月29日 23:26 ]

沖縄電力相手に好投した下重(撮影・柳内 遼平)
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 9月5日に沖縄で開幕する「第32回WBSC U18ワールドカップ」で連覇を狙う高校日本代表が29日、那覇市内で社会人の沖縄電力との練習試合を大会と同じ7イニング制で行い、1―5で敗れた。

 健大高崎の最速145キロ左腕・下重賢慎投手(3年)は2回から救援し、1回を1安打無失点。130キロ台後半の直球、中指と薬指で挟んで投げる「バルカンチェンジ」を軸にバットの芯を外した。

 「自分の持ち味の変化球、ピンチでの粘りという部分を出せた。今日抑えられたことに自信を持って、次の登板やこれから先につなげていきたいです」

 高校日本代表への選出は青天のへきれきだった。今夏の群馬大会決勝は前橋育英戦に先発するも5回を3失点とゲームメークできなかった。続く夏の甲子園初戦となった京都国際戦も先発で3回4失点でKO。高校屈指の左腕・西村一毅(3年)との対決に敗れた形で健大高崎でのラストゲームを終えた。

 「京都国際の西村はチェンジアップが得意な同じタイプ。“投げ勝った方がジャパンなのかな”と自分で勝手に思っていた。実際に負けてしまって“本当にやりきったな”という気持ちだった。本当にジャパンのことは考えていなくて。でも、ちょうど帰省している時に連絡が来たんです」

 北海道出身の下重。釧路で友人と焼肉を楽しんでいる時だった。健大高崎・生方啓介部長から着信があった。

 「U18に決まったことを伝えてもらったんですけど、信じられなくて最初は聞き返してしまった。その後はもう、嬉しくて興奮した感じでした。野球道具は(北海道に)持ってきていたんで、自分が代表としてしっかりやろうと気持ちを切り替えました」

 夏の直近2戦は最悪の結果だった。それでも小倉全由監督らジャパンの首脳陣は下重が繰り出す低めへの変化球を高く評価していた。そして、スライダー、カーブ、フォーク、ツーシーム、スクリューなど7種類の変化球を操り、慣れないマウンドや環境でも「どれかは使える」という安心感もある。かくして、下重はチームメートの石垣とともにワールドカップを戦う沖縄に向かうことになった。

 「日本代表に選ばれなかった人の思いも背負って、自分で世界一にさせるんだっていう思いで投げていきたい」

 予想していなかった高校野球の延長戦。下重よ、「3度目の正直」を見せてくれ。(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

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