阪神・森下翔太 キャリアハイ17号はミスターへの追悼弾「特別な日に打てた」勝利打点16で単独トップ

[ 2025年8月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―0巨人 ( 2025年8月16日    東京D )

<巨・神>初回、先制2ランを放った森下(撮影・大森 寛明)
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 阪神・森下翔太外野手(25)が16日、巨人戦(東京ドーム)の初回に左翼スタンド最上段のバルコニー席へ、キャリアハイを更新する17号先制2ランを放った。「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として行われた一戦で、猛虎不動の「3番」打者が7月15日の中日戦以来22試合ぶりの一発。両リーグ単独トップとなる16度目の勝利打点を挙げ、球団最多タイの「東京ドームでのシーズン8勝目」に導いた。優勝マジックは一気に2つ減り、「24」となった。

 最も天に近い左翼最上段バルコニー席へ、森下が白球を届けた。「長嶋茂雄」一色に染まった、特別な伝統の一戦。“本家”に負けず劣らずの勝負強さを誇る若き「3番」が、試合開始早々、豪快な放物線をかけた。

 「久しぶりにまず1本出た。自分のタイ記録(16本塁打)でずっと止まっていたので、(自己新を)出せた、というのは良かった」

 初回1死二塁。先発・井上がカウント2―1から投じたスライダーを完璧に捉えた。7月15日の中日戦以来、実に1カ月ぶりの17号で、キャリアハイを更新。16度目の決勝打は両リーグ単独トップに躍り出た。これで巨人戦は、ヤクルト戦に並んでカード別最多の通算10本塁打となった。

 続く3回無死二塁で巡った第2打席でも、徹底して低めを突く井上に粘り勝ち、四球を奪った。大山の適時二塁打を誘発し、貴重な3点目をゲット。残る2打席はともに先頭で三ゴロに倒れても、序盤の2打席には後半の沈黙を補って余りある価値があった。打ってほしいときに必ず打つ――。かつてのミスターもそうだったように、大観衆の期待を一身に背負ったチャンスでこそ、森下は燃えた。

 「今、自分たちが野球をできているのも、“伝統の一戦”というふうになっているのも、長嶋さんだったり、先人たちのおかげ。特別な日に打てたというところも凄く良かった」

 レジェンドへの感謝を、静かな口調に込めた。長嶋茂雄と森下翔太。同じ大卒入団の右打者で、生まれ持ったスター性が魅力。球宴や日本シリーズなどの大舞台に強く、何よりファンに愛される。探さずとも自然に浮かび上がる共通点。次代の野球界をけん引する使命を託された背番号1が「追悼弾」を打つことは、きっと運命(さだめ)だったのだろう。

 この日の勝利でチームは東京ドームでシーズン8勝目。球団最多の勝ち星に並んだ。宿敵の本拠地で森下は打率・304(計46打数14安打)、4本塁打。その躍動が、歓喜の秋への推進力となる。貯金、優勝マジックともに「24」とし、最短優勝は9月2日。23年の球団最速「9・14」どころかセ・パ最速(パ前期優勝を除く)の90年巨人「9・8」を上回るペースで栄冠へと近づく。いわゆるひとつの、永久に不滅の史上最速Vへ、25歳が戦場を駆ける。 (八木 勇磨)

 ○…阪神は東京ドームの巨人戦で今季8勝目(3敗)。同球場の対戦では88年の開場以降、04、07、22、23年に並ぶ最多勝とした。今季は2試合を残しており、記録更新に期待がかかる。

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