矢野燿大氏が語る佐藤輝明 イメージと違い凄く考える選手、30本塁打は通過点 3冠王に期待

[ 2025年8月9日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―3ヤクルト ( 2025年8月8日    京セラD )

20年10月、ドラフト指名あいさつで矢野燿大監督(右)と並んでガッツポーズする佐藤輝明
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 佐藤輝なら、もっとスケールの大きな選手になれる――。30本塁打をマークした阪神の佐藤輝に、恩師でもある本紙評論家・矢野燿大氏(56)が祝福とともに、さらなる飛躍を期待した。「神ドラフト」として語り継がれる20年ドラフトからの師弟関係。矢野氏は好調の要因を分析した上で、40本塁打、そして3冠王へのチャレンジに期待をかけた。

 素晴らしいホームランだった。大きな放物線を描く佐藤輝らしい一発。初めて、30本の大台到達。そして両リーグ一番乗り。まだまだ通過点だが、今季の本塁打は打つ状況、場面、そして中身と内容が濃い1本が多い。この日も併殺を取ったことで見せた、相手の隙を逃さなかった。京セラドームで節目の1本に立ち会えたことは、何よりの喜びだ。

 タイガースの顔となる、スケールの大きな選手になってほしい――。そう願って、20年のドラフト会議で1位指名した。4球団が競合する中、縁があって交渉権を獲得。「阪神・佐藤輝」の誕生と成長を見続けてきた。ファンの方からも「神ドラフト」と言われるように1位・佐藤輝、2位・伊藤将、5位・村上、6位・中野、そして8位・石井。佐藤輝は1位指名として同期に負けずに、同期を引っ張る意識を今も失っていない。高いレベルでの競争が、そのまま今の阪神のチーム力にもつながっている。

 マイペースというイメージがある。打っても三振しても、動じないように見える。でも本当の佐藤輝はすごく考える選手だ。映像も実によく見るし、フォームのチェックも怠っていない。何もせずに打席に立っている選手ではない。成功と失敗を積み重ねながら、レベルアップに取り組んできた。それが今年の数字に表れている。

 レベルアップは守備でも顕著だ。昨年の23失策から今季はここまで2失策。コーチとの取り組み、そして自身の工夫が実り、守りからのリズムもいい流れになっている。年下の森下らの存在も、佐藤輝にとってはいい刺激になっているはずだ。

 ここまで来たら、優勝に花を添える形で、獲れるタイトルは欲を出して狙っていい。打点を最優先しながら、打率も可能性はあるから3冠王、MVPもチャレンジしてほしい。それをファンも期待している。 (スポニチ本紙評論家)

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