阪神・高橋遥人 昭和の大エースのような4戦3完封 「やべぇ」白星ロードはまだまだ続きそう

[ 2026年4月30日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神2―0ヤクルト ( 2026年4月29日    神宮 )

<ヤ・神(5)>完封勝利の高橋はガッツポーズで喜ぶ(撮影・尾崎 有希)
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 阪神・高橋遥人投手(30)が29日のヤクルト戦(神宮)で今季3度目の完封勝利を挙げ、首位奪還に導いた。中16日の登板で二塁を踏ませず、被安打3の無四球で7三振を奪う110球の快投だった。4月までの3完封は球団では1943年の若林忠志以来83年ぶりで、左腕に限れば球団史上初の快挙。規定投球回にも到達し、防御率0・27でリーグトップに立った。

 まさに無双状態だ。高橋は打たれない。点を与えない。そして最後まで投げ抜く。9回1死一塁。増田をこの日110球目のスライダーで三ゴロ併殺に仕留め、今季3度目の完封勝利でチームを再び首位に押し上げた。

 被安打3の打者28人斬り。二塁すら踏ませない圧巻の内容だった。それでも、ヒーローインタビューはまるで別人。それも背番号29の人柄だろう。敵地での声援を問われると、「えーっと、まあ、すごい力になったし」と言葉に詰まり、「えーっと、まあ、力になりました。やべぇ」と続けた。口下手で、しどろもどろになった自身の受け答えを「やべぇ」と表現したようだが、まさに「やべぇ」完封劇だった。

 4月までの3完封は球団では1943年の若林忠志以来83年ぶりで、左腕に限れば球団史上初。レジェンド左腕の江夏豊でも果たせなかった快挙だ。自身4連敗中だったヤクルト打線からゴロアウトの山を築き、亜大時代の主戦場だった神宮での勝利は19年8月23日以来実に2441日ぶりだった。

 「うまくいき過ぎ、出来過ぎっす。本当にたまたまだけど、たまたまでもこうやって投げられて自信になると思う」

 5度の手術を乗り越え、今季が初の開幕ローテーション入り。3月28日の巨人戦では今季12球団一番乗りで完封勝利を挙げた。藤川監督は今月12日の中日戦完封後に一度登録を抹消し、負担軽減を図った。走り込みなど「結構キツいっすよ」という有酸素運動に時間を費やし、中16日で最高の結果につなげた。

 故障に泣かされただけに、間隔が空くことも苦にはならない。やってもやっても数字にはならないリハビリ時と比べ、登板数、勝ち星を積み上げるやりがいも感じている。完封が間近に迫った9回2死一塁の打席では“常識破り”の右前打を放った。これも完全体で野球ができる喜びを感じている証だろう。

 「守りも含めて、みんなに助けられた。みんなと一緒に頑張っているから、こういう結果になったと思う」

 「昭和の日」に、20年の5勝がキャリアハイだった左腕が、昭和のエースのような4戦3完封。規定投球回に到達し、防御率0・27でリーグトップに立った。3・4月度の月間MVPにも大きく前進したのは間違いない。「やべぇ」高橋の白星ロードはまだまだ続きそうだ。 (鈴木 光)

 ○…高橋(神)が今季3完封目。2リーグ制以降、4月までにシーズン3完封以上は84年の今井雄太郎(阪急)以来42年ぶり、8人目10度目の記録となった。最多は52年別所毅彦(巨人)の4完封。阪神では1リーグ時代の43年に若林忠志が3完封を挙げて以来83年ぶり。球団左腕では初めての快挙となった。
 ○…高橋が19年8月23日以来、7年ぶりとなるヤクルト戦勝利を飾った。初勝利から4連敗を挟んで通算2勝目。2勝はいずれも神宮での勝ち星となった。

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